デカチンだけで
こういうコンセプトのエロゲーを待っていた。主人公はキモメンのオタク、貧弱な体格で運動神経も鈍く勉強の成績も悪いため最底辺の人間とみなされ女子たちから嫌われていたが、デカチンでかつ絶倫ということが知れ、それだけで学園のアイドルであるヒロインたちを堕としていく。『少子化で女性たちの価値観が巨根崇拝に変わってきた』という設定が予め語られるため、それだけで女の子たちを魅了するという展開も飲みこめる。巨根というとデブ型のオタクを想像しがちだが、あえて痩せ型のオタクにしたところは、『他はすべて駄目だがセックスに関する能力(巨根・絶倫)だけが飛び抜けてある』という点が強調されるので、私にはかえってよかった(Mielの作品はデブオタのキャラがヒロインを堕とすという展開が多かったため、それはそれでいいのだが、それらとの差異化も図れている)。
ただ、ヒロインたちがみんな友達で同級生であるということで少し舞台が狭まっていて、世界観や周りの様子が深くは書かれないのが残念。いま言ったような設定だけで楽しめる人、あくまでヤリゲーとしてプレイしたい人向けである。低価格なレーベルであることから言えばそれも当然だろうが、同じような趣旨でさらに作りこまれた作品が出ることを望む。