アクは抜けたが牙も抜けてしまった
とりあえず全難易度・全ルート終えたのでレビュー。
まずシナリオについてだが、正直微妙だった。従来のVBシリーズと比べ、主人公達の非道な行動はほとんどない。
しかし、その分の埋め合わせもほとんどない。
淡々と攻め込んで、正面から敵を叩き潰して、ヒロイン堕として終わり。こんなテンプレートじみた味気ないシナリオがエンディングまで延々と続けられる。
ヒロインも正直微妙。量産型ヒロインというか、こういうキャラよくいるよね、というヒロインばかりだった。
フリーバトルでちょこちょこ喋る近衛兵達の方がキャラが立ってるとさえ思う。
主人公も性欲旺盛なちょいワルお兄さんくらいのキャラ付けしかされておらず、すごく味気ない。
Gのカオスルートを初めてやったときは主人公の非道っぷりに正直引いたものだが、当時が懐かしくなるくらい味気ない。
恐らく、ライトユーザーを取り込むため温めのシナリオにしたかったのだろうが、見事に大失敗していると思う。
ま、面白いシナリオを読むために買ったわけでもないし、シナリオに過度な期待もしていなかったが…率直に言ってつまらなかった。
愚痴はこのくらいにして、褒めるところをつらつらと書いていきたい。
ゲームシステムについてはいつも通り面白い。個性溢れるユニット、無限大の師団編成、限られた装備、資源をやりくりする楽しさ…
この点については非常に満足した。
新しく追加されたユニットを従来のユニットとどう組み合わせていくか、攻撃役と支援役のバランスをどうするか、昼に強い師団、夜に強い師団の配分をどうするか…などなど、考えている時間も楽しかったし、プレーしている時間も楽しかった。
つまるところ、ゲーム部分を期待して買うぶんには全く後悔しないだろうが、少しでもシナリオに期待されている方は少々退屈かも知れない。そんな感じのゲームです。