言い訳だらけのシナリオ、色んな意味で少なめのボリューム。ただ、ゲームは面白い。
1軍:5万人いたけど、上の嫌がらせで300人だけしか引き連れてこなかったよ!しかも実際戦ったのはその1/4だよ!
2軍:最大人数だけど魔物に釘づけになった挙句最終決戦にも間に合わなかったよ!
3軍:唯一まともに戦うのかと思ったら自分の所の大将の魔法で自爆してったよ!しかも懲りずに2回!!
4軍:将が馬鹿だからほとんどの軍勢を余所にやった挙句自滅していったよ!
5軍:一騎打ちで散々引き伸ばしてようやく対決かと思ったらこっちに寝返ってきたよ!
誇張でもなんでもなく、こうです。
できるだけ被害を少なくしたいというパットンの思惑とかヘルマン国内の腐敗を表現とかいちおう理由はあるんですが・・・・・それにしたって酷過ぎるでしょう?
だいたいランスとかリックとかそれこそ一騎当千の強者が何人もあつまってるんですよ?
それ相手に300÷4=75人って・・・・・・まるで負ける気がしません。300人でも余裕すぎる気がします。
シナリオ全体を通してこれは負けそう…!みたいな緊迫感のある敵が一切いなかったのが悲しい所ですね
最大規模の軍事国家ヘルマン、ってとこに期待してた人たちはかなりの肩すかしを食らったんじゃないでしょうか?
挙句の果てに
>将がいなければ5万の兵が余っていたとしても運用できないのだ
>だから将だけ倒せば無血開城も夢ではない
という謎理論。
将がやられたら副将がいますし、それがやられてもその下も居ます。別に他の軍に組み込んでもいいわけです。
これ書いたシナリオライターはゲームのしすぎで一時期前に流行ったゲーム脳()にでもなってるんじゃないですかね・・・。
散々ラスボス感を漂わせていた闘将バテストをイベントで消化してしまったのももったいない。
考えてみればロレックスとの一騎打ちやレリューとの戦いとかもすべてイベント消費でした。
SRPGというジャンル的にボス戦や1vs1はただの殴り合いにしかならないので盛り込まなかったのかもしれませんが、シナリオを含めて数多く一騎打ちのシーンもありましたし、それならそれで一騎打ち専用のゲームモードも作るべきだったと思いますね。
戦国ランスだって軍隊で戦うモードと個人で戦う別モードを用意していたというのに、この体たらくは情けない。
あとはボリュームでしょうか。
ランスにしては少ない。
このボリュームならもっと値段下げてくれても・・・・・・といいたくなりますが、あくまで「ランスにしては」というだけでエロゲ全般で考えれば30時間ぐらい遊べれば十分かもしれません。
ぼったくりといえばエロゲ全般がそうですし。
個人的には最近時間もないのでこのボリュームで助かった面もありますねー。
キャラも身内感が強すぎるというか・・・もうちょっと現地調達してもよかったんじゃないの?って気がしますね。
クリームもエレナも使えないとか意味わからん。
ミラクルとかぽっとでてきた印象しかありませんし、10のためにまとめたいのはわかりますが・・・それにしてもね・・・
戦国ランスの頃のアリスならアナセルもエレナもクリームも使えてたしそもそももっと大量に女キャラが出ていたと思います。
ゲームは面白かったです。
システム自体は普通のSRPGなのですが、様々な工夫が凝らされていて最後まで飽きずに楽しめました。
例えば、フィールドを移動していくタイプだったり、敵が逃げないようにするタイプだったり、魔物使いを倒したら楽になったり。
挑発の仕様がよくできていて、挑発が効いてても自分を攻撃できる状況じゃないと攻撃しにきてくれない、というので少し悩まされました。
こういう要素は一歩間違えると面倒なストレス要素にしかならないのですが、そうならないように上手く調整されていたと思います。
戦国ほど熱中するようなものではありませんが、ランクエのような投げたくなるようなシステムでは少なくともありませんでした。
流石はアリスソフトといったところでしょうか。
ただ欲を言えば、頭を使うギミックが最初から最後まで「挑発」しかなかったところがあり、もうちょっとぐらい増やしてもよかったのかな、と。
絵も相変わらずエロい。
絵の良さはエロゲ業界でも随一といわれてますし、CGも十分あります。
チルディ可愛いよチルディ!
これだけ絵がいいと声がつかないのが残念ですね。
ランスに声がついたらそれはそれで残念ですが。
総評としては、がっつりはまり込んで何周もするようなゲームではないですが、2~3週ならやってる間はかなり楽しめる。
やるだけの価値はあるゲームといったところでしょうか。