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myself6さんの77 ~And, two stars meet again~の長文感想

ユーザー
myself6
ゲーム
77 ~And, two stars meet again~
ブランド
Whirlpool
得点
7
参照数
1878

一言コメント

今回は珍しく未プレイの人に役立つレビューを心掛けてみました。重要なネタばれはない(つもり)ですが、説明に具体例を挙げているため、共通に関するネタばれはむしろ多いです。注意してください。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

絵 25/30
声優 25/30
シナリオ 8/20
その他 5/10(BGM分・あとプログラムも多少)
合計しても100点にはなりませんが、気にしないでください。

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まず簡潔に要点だけ。
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~欠点~
①人間的な”うざさ”も目立ちました。このゲームのメインテーマは”慣れ合い”です。”助けあい”とか”仲間”とかでは断じてありませんので気を付けてください。
②展開的な問題。投げやりと言われても仕方ないところがところどころちりばめられています。
③云わずともがな超展開
④空気な主人公。道具が使えなかったり、言動不一致だったり、何もしてないのにやった気になったり。

~利点~
①絵。てんまそはほんと絵がうまいですね~。SD絵もナイス。
②音楽。シリアスの鬱パートの音楽はかなりよかったかと。その他の音楽も雰囲気に合っていました。
③声優があってます。
④テキスト自体はそれなりにうまかったと思います。笑えるところは笑えましたし、雰囲気も良かったです。なによりシリアスになっても崩れませんでした。テキストだけは。
⑤選択肢によって共通の展開が大きく変わる。特に大会とかはそうでした。
⑥萌え~

~補足~
エロについては織姫とくぅが各3回・巫女達は各2回。一人一人の回数としては普通ですが、キャラ数が多いのでキャラゲとしては大目だと思います。

スキップが少し遅い気がしました。10人もやってるとスキップだけで疲れる。

選択肢は特に難しいという訳ではありませんが、最近のエロゲにしては多少量が多いです。展開に関わるから仕方ないのでしょうが。

機能的には、セーブ欄100。基本的な機能に加えて「前回の続きから」がある反面、「前の選択肢に戻る」がありません。
セーブの移し替えができるのはいいですが、コメントをつけるのが多少面倒かも。




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さて、以下愚痴も兼ねて具体的に説明していきます。
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①人間的なうざさも目立ちました。このゲームのメインテーマは”慣れ合い”です。”助けあい”とか”仲間”とかでは断じてありませんので気を付けてください。



一番ひどかったのは、2回目の大会。

食材の絵がついた牌を使った麻雀(?)をやり、あがり牌がそのまま自分たちの使う食材になる、というルールで料理対決をします。

これを私ははじめ、運命の塔よりにこの大会を進めました。
ちなみに、このゲームどの塔に肩入れするかで大会の内容が大きく変わります。これは素直に評価したいところですね。

すると運命の塔の方々、料理は絶望的だわ麻雀は下手だわでどうしようもない。
麻雀は下手というより、さくらが肉は見るのも嫌という事で肉系列をとらないようにしていたのです。
それで食材がなくなれば本末転倒ですし、とれるだけとって肉を捨てるなり、正直いらないさくらに休んでもらうなりすればいいだろと思いますがこのゲームのメインテーマ

は”慣れ合い”です。さくらを仲間外れにしたりなんかしません。

ところが、オーラスになってフォアグラ・キャビア・トリュフが最初から揃うという飛んでも事態に。
ここで瑠々が機転を利かせ、肉もいれてあがった後、他のチームに「必要な食材をお互いに交換しましょう」と持ちかけ、肉を使わない食材の確保に成功します。
これが、翔君からみて「敵対したのと交換なんて思いつくわけがない」「場が和んだ」とかなり高評価。
…すごく、基本的な外交戦術だと思うのですが、もしかしたらライターはSLGとかやったことないのかもしれませんね(笑

そして、料理を作りますが、一日で料理が覚えられるはずもなく、ぼろぼろ。見事、不思議な物体を作りだしました。
>(琴音さんは)感想はいわなかったけど、吐き出しもしなかった。
吐くほどまずかったみたいです。

そして肝心の審査になります。
>翔「え?みんな美味しかったし・・・・・・」
>翔「瑠々さんが殺伐とした空気を和ませてくれたおかげで、俺も気が楽になったし」
>翔「はは、それだけ美味しいものが沢山たべられたかなぁと」
という理由・・・もとい、こじつけで翔は運命の塔を選びましたとさ。

正直これには本気でいらつきました。

まず、特に大したことでもないというのが1つ。ふつう誰でも思いつきます。

しかしなにより、本格的に美味しい料理を作ってきた知と力の塔の面々に対して失礼すぎます。
吐きそうになる料理を美味しかったとか味覚と頭がおかしいのではないでしょうか?
確かに、場を和ませたというのは追加点にしてもいいところかもしれません、審査員特別賞などを与えるとか「負けたけど頑張ったね」と声をかけるぐらいとかならよくある

話でしょう。

ですが、 優 勝 は ね ぇ よ 。

それに対する他の塔の面々の対応がひどい。
というか、ここが一番ひどいところです。

>葵「まぁいい、審査の基準があるでもなし」

もはや言い訳以外の何ものでもありません。
しかも、葵などが抗議してそれに対して翔が苦し紛れに言うような”言い訳”がほかならぬ葵の口から飛び出てきました。
この口でいくら理想が云々だの目標が云々だの言われでも
「ぶっちゃけやる気ないんだろ?口八百でまかせいってるだけで、ほんとは流されるだけ流されてるだけだろ」としか思えませんでした。

しかも、何もしてない割に「みんな真剣にやってるんだ!」「俺は苦労してきた」的な発言がおおいんですよね、翔君。こんな地雷踏まされた後に聞くとテンション下がるだけ

ですからやめてください。いや、まじで。

ちなみに、その後で翔君こんなこと言っています。

>今更ながら・・・・・・俺の背負った責任は重い。
>この拍手や歓声、微笑みが・・・・・・俺の判断を支持してくれているのが救いだった。

君がその責任の1割ですら果たせたとでも?
というか、ライターさん意味不明な主張繰り広げ、それをゲーム上のキャラに支持させて悦に浸るのが好きですね~。知の塔の序盤で亜紀がゆとり教育に物申したときも

そうでした。


3日かけてどうにかこの地雷については一時的に忘れる事が出来ましたが、・・・ほんとひどかった。




②展開的な問題。投げやりと言われても仕方ないところがところどころちりばめられています。



まず主人公が彦星になるまでの流れがすごい。

彦星の証としての指輪があるのですが、それの偽物が発見された。
本当によく似ているので、たとえ偽物と言っても狙われる可能性が高い。
というのも、彦星は凄い人気で闇討ちも辞さないという勢いで彦星の座を奪い合っているようです。

学生会の人達が持ってると狙われるから、お前がもっとけ。
くれぐれもばれないようにな。

とこんな感じでこの偽物指輪(実は本物)を受け取ります。
で、主人公としては、去年の彦星である兄のせいで彦星争奪戦の恐ろしさを知ってるため、できるだけかかわりたくないなぁという気持ちでいやいや受け取ります。

まぁここまでは良かった。
その受け取った指輪を主人公はどうしたか?
何故か知りませんが、手で弄びながら廊下を渡り歩いていました。
もはや見せびらかしてます。…さっきまでの心境はどこに行ったのでしょう?
そんな風に、闇討ちカモンといった感じで渡り歩く主人公が力の塔の織姫と出会います。
「あ、隠し忘れた」
君は馬鹿ですか?




全体的に翔君が原因ですねw
ここにあげたのはほんとに一部です。翔君は嫌というほど、言動不一致が目立ちまくります。わざとやってるのではないかとおもうほど、です。
シリアスで何か言ったら、次は80%ぐらいそれに反する行動をしてます。
レーダーの使い方がおかしかったり、何もしてないのにやり遂げたと言いだしてみたり、しまいには死にかけの人放置して別の場所に向かったことすらありました。



~利点~の①~④についてはオフィシャルで確認してください。あくまで私がそう思っただけですので・・・。
あと、⑥萌え~についても何か書こうと思ったのですが、長くなったのでこれぐらいしておきます。

では駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

~追記~
誤解を招く上に長くなるので、前回の感想の一部を消去させていただきました。
ご指摘いただいたmokubaさん、仁乃さん、erubainさん。ありがとうございました。

また、内容が大幅に変更されたため一旦削除という形にさせてもらいました。
投票いただいたsatokakeさん、unnunnさん。申し訳ございませんでした。