強烈な既視感(お嬢ナナ)の正体を求めてライターを確認したら籐太氏だった
■作品傾向タグ■
学生主人公・寮生活・お嬢様学校・メイド・執事・姫
■作品構成■
全部で5回ほどの選択肢を用いた加算型フラグ管理方式
従士課所属1名、王侯課3名のヒロインを相手に従士課所属の主人公が自らの身の振り方を決めていく
オーソドックスな内容
どのルートを選んでも他のルートで細々と進行していた主人公不干渉の出来事に関しては大半が
変わらずに発生するためルート毎に大きな祖語や変化がないため、いい意味でも悪い意味でも
変わり映えの無いラインナップとなっている
■作品内容評価(良かった点)■
冒頭コメントにも書いたが、今作は籐太氏が関わったemsembleの『お嬢様はご機嫌ナナメ』に
雰囲気がとても良く似ている。特に特権階級者に纏わる人間の暗部や、妙に入り組んだ人間関係、
複雑な設定を盛り込み、その面倒な部分を主人公の努力と能力で乗り越えさせるという一連の
流れは両作品に共通する部分だ
ただ今作の場合、主人公や登場するヒロイン、サブキャラを含め気持ちのいい性格に設定されている
人物が多く、お嬢ナナに比べて非常に読み易くなっていた点は純粋に評価ポイントと言えるだろう
ヒロインとしては有末つかさ氏担当の両名がシナリオも含めバランスよく描かれていたと感じる
個の両名に関しては共通採集部から個別入りの辺りで大きくギャップを見せつけてくれるので
あそこで胸を射抜かれた読者も多いのではないだろうか
■作品内容評価(悪かった点)■
奇乳気味のキャラデザインが多いSyroh氏に引っ張られる形で有末つかさ氏もそちらに寄せて
書かれたキャラデザインはある意味貴重ではあるものの、Syroh氏レベルは最早奇乳というよりは
、口が悪くて申し訳ないが"デブ"なのではと個人的には思っている
これに関しては完全に個人的嗜好による部分なので評価としては点数に反映はさせていないが、
氏担当のアンリと奈緒美に関しては常にポジティブに見れていたかと言われると少々厳しい
シナリオに関しては本筋に解明すべき謎もなく、一人前の執事になるという主人公の目標を
メインに取り巻きとなるヒロインが変わるだけなのにもかかわらず、籐太氏特有のキャラゲーに
似つかわしくない重い設定がチラチラと顔を出すので、人によってはこの点で純粋に
楽しみ切れなかった人も多かったかもしれない
個人的にはキャラゲーと言いつつもこの程度のアクセントは欲しいと思っているので
減点どころかむしろ加点したいところだが、世間的にみると受け入れづらそうではあるので
今回は減点として扱いたい
■総評■
可もなく不可もなく、キャラゲーとしては少々異質ながらもライターが誰だか分かれば強烈に
納得感を得られる一作
ネタとしては執事と女ご主人様という設定はそれなりに好みではあるので個人的には標準以上には
楽しめたと感じてはいるものの、要所要所で一般的かと問われると微妙に答えづらい要素が
散りばめられているので、評価がブレブレになりそうな気がしている
体験版でのチェックを強く推奨したい一作なのは間違いないだろう