ErogameScape -エロゲー批評空間-

moai456さんのMissing-X-Link ~天のゆりかご、伽の花~の長文感想

ユーザー
moai456
ゲーム
Missing-X-Link ~天のゆりかご、伽の花~
ブランド
Fluorite
得点
80
参照数
98

一言コメント

SF特有の電脳戦やバトル要素もあるけど、全体的にやさしい雰囲気の作品でした。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

途中、各ヒロインルートへの分岐がありますが、一貫としていて主人公と姫風露とのお話でした。
主人公は最初心の扉を閉ざしており、かなり捻くれてたけど姫風露の出会い、交流を通じて
とても成長を感じました。
姫風露も最初は主人公を無条件に愛する様子がどうも機械的というか作為的な感じにも感じましたが、
物語が進むにつれて、色々な感情というか表情をするようになり、機械的なマニュアル通りのだれに
も平等な愛ではなく主人公だけに向けられた姫風露だけの愛だったと温かい気持ちになれました。

「私はあなたを愛します。 無条件に、そして無制限に。だって私の想いは、最初から、すべてあなた
のものなんです。」の言葉をプレイ後に聞くと感じ方が全然違いますね。

また、散桜花がとても好きなキャラでした。
所属していたタイレルの味方を攻撃して脱走したオートマタで、電子ドラッグを売りさばいたり、クールな
見た目も相まって目的の為に手段を選ばない冷酷な敵役かと思いきや、どこか抜けていたり語りたがりだった
りとどこか憎めないキャラで最初のイメージとのギャップが凄かったです。
結局彼女は姫風露にはなれなかったけど、生き様はとても人間臭かったです。

電脳世界での戦いについてはイメージとしてチェス盤を使って描写したりと演出が凝っててとても綺麗で
SFの雰囲気がとても出ていましたが、現実世界において主人公側は昌を除いてほぼ非戦闘員なので、
オートマタやタイレルとの戦闘シーンについては物足りなさも感じました。
作中のチェスを使った描写は、特に最後姫風露との対局は物語が盛り上がる正にクライマックスなのですが、
如何せんチェスの知識がなさ過ぎてピンとこない部分がありました。
チェスの経験や知識があるとより楽しめるんでしょうね・・・

Hシーンについては各メインヒロイン3~4回程度あり、E-mote搭載でCGがぬるぬる動き実用性十分ですが、
フェラやアナルといったプレイも多いので相対的に普通のシチュエーションが少なく感じました。