これから購入を予定してる方へ参考になればと思い書いてみました。長文はゲーム性、シナリオとテキスト、Hシーンについて書いてます。
ネタバレは極力しないように、感じたことをそのまま書いていきます。
〇ゲーム性について
まず言えるのは、この作品は「次から次へと新しいHシーンが訪れるゲームではない」という事。
お手軽な抜きゲーを求めてる人にはおススメできない作品かもしれない。
最初にその理由をちょっと書いてみようと思う。
ゲームの大筋の流れは、
・シナリオを消化していくと、マップが出現する。
・用意されたマップ上を移動し、イベントを消化しながらパラメーターを上げる。
・その上で数十種類に及ぶコマンドを選択しつつ、ヒロインとのHを楽しむ。
こんな感じ。
ものすごく簡単に書いたが、これが人によってはかなり面倒に感じるかもしれない。
というのも、
・コマンドにはレベルがある。
・パラメーターが足りないと選択できないコマンドがある。
・一定数、他のコマンドのレベルを上げないと、選択できないコマンドもある。
・アイテムは、一定数特定のコマンドのレベルを上げ、さらにある程度パラメーターも上がってなければ使用できない。
など、いくつかルールが存在するから。
その辺の抜きゲーのように、クリック連打してればサクサク新しいHシーンが見れるわけではない。
もちろん、通常のシナリオ途中でもHシーンは発生するが、基本はマップ上にあるHイベントマスを通過しなければならない。
Hシーンから次のHシーンの間隔も、合間に長めのシナリオが挿入されるケースが多いので、かなり空く傾向にある。
以上の理由から、Hシーンだけが目的な人には面倒に感じるかも?と思った。
ゲーム性はあると思う。
パラメーターを上げるにはマップをどう回ればいいか?効率よくマップ上の柵を取り除くにはどうすればいいか?
また、恋愛と愛欲、片方寄りにするにはどのコマンド選択をすればいいか?など、軽めだが戦略性があった。
5~6周しないとフルコンプ出来ないのでは?と思えるボリュームはやりこみ要素もあると思う。
ただ、終盤~2周目以降、コマンド選択が作業化するのでダレるかもしれない。
個人的には楽しめたが、抜き目的の人にはかなりテンポが悪く感じるかもしれないゲーム性、という印象だった。
〇シナリオ、テキストについて
自分がそう感じるだけかもしれないが、読み手を置き去りにするシナリオだった印象。
と、いうよりもこれ・・・感じたままをそのまま書くが、
「今、キャラが何をしているのかわからない」
こんな感じのイメージが常に付きまとうシナリオだった。
全体的にテキストが回りくどく、一つ一つのシーンに繋がりが薄い。
物語全般、すべてのテキストが読み手を煙に巻く書き方をしているように見える。
例えば、ある学園イベント。
少しネタバレになるが、愛璃ルートのシナリオを進めて行くと、学園の催し物という名のイベントが発生する。
その際、キャラ同士の会話によるイベント説明が行われるのだが、この説明がもはや意味不明。
バッグログを何度読んでも理解することが出来ないので、諦めてシナリオを進めていっても、
今何をやっているのか、何故こんなことをしているのか、さらに、誰が味方で誰が敵なのかすら不明瞭な始末。
いつの間に出てきてたの?という名称や設定がいくつもあって、物語について行けない場面が多くあった。
こんな感じで「???」となってしまうシーンが多数あり、文章構成が破綻している印象すら受けた。
それと、そこまで使用頻度は多くないが、パロネタも目立つ。
まぁそれはこの際置いとくとして・・・さすがに顔文字をテキストに使うのはやめて欲しい。
書いてる人間は面白いと思って使っているんだろうが、まさかこんなものを商業作品で使ってくるとは思わなかった。
ライターの自己完結、自己満足な性格が出ているように見える。
日本語が不自由・・・とまでは言わないが、現文Ⅰからやり直した方がいいかもしれないレベル。
以上の理由から、シナリオやテキストはひどいの一言。
これから購入する人は、この点にあまり過度な期待はしない方がいい。そう思える完成度だった。
〇Hシーンについて
Hシーンは、コマンド選択パートと通常H、合わせて250回以上。
ほぼメインの愛璃と麻耶で占める。サブキャラとのHは・・・期待しない方がいい、とだけ。
内容はノーマルのものがほとんどで、コマンド選択パートでは少しマニアックなものもある。
Hシーンでの寝取られや鬱展開は皆無なので、安心してプレイできるかと思う。
BGVなし。H効果音なし。伏字やピー音あり。
射精箇所選択肢がなく、ほぼ中出しになってしまうのは非常に残念に感じた点。
Hシーンのテキストは全体的にエロさを引き出せていて不快感は感じなかった。
キャラの可愛さも、精液などの塗りもレベルが高いかと思う。
尺の長さは、コマンド選択パートはかなり短め、通常Hは丁度いい長さに感じた。
あとHシーンの曲。あのエジプトの音楽(?)みたいなのはちょっと合ってないような気がした。
それと、仕様上仕方ない事かもしれないが、約250回あるシーンで同じCGの使い回しが目立つのはやはり残念。
例えば、「顔をなでる」「見つめる」は各3回、「耳に触れる」「キスをする」は各2回。
このように、同じコマンドでもレベルによってシーン数1回に数えられてしまうので、実際には250回よりもずっと少ない。
本番Hも同様で、差分やテキストを少し変えて同じCGで複数回を占めている。
さらに、立ち絵の下半身を拡大させるだけで、一枚絵を使っていないシーンもあったりする。
この辺が気にならなければ実用度はとても高いと思うので、長く重宝できる作品になるかもしれない、と感じた。
以上が簡単な内容と自分の感想です。
全体の完成度はやや物足りないものの、マップ移動によるゲーム性は面白かったです。
「真夏の夜の雪物語」で気になっていた絵師さんだったので、キャラの可愛さもとても満足できました。
しかし、先にも述べたように、抜き目的の人は注意したほうがいいと思います。
一度エンディングまでいかないとギャラリーが解放されないので、もしかしたら使い勝手が悪いかもしれません。
シナリオにも期待できない出来だったので、人によっては地雷になる危険性も?と感じました。
逆に、この駄文に書かれてることが気にならなければ・・・神ゲーになるかもしれませんね。
購入を検討してる方の参考になれば幸いです。