妥協を感じない作りのHシーンは実用度激高。しかし、どうしても残念に感じた点が・・・
プレイを終えて一番に感じたことは、Hシーンの作りが非常に丁寧、という事。
ここまで妥協を感じない抜きゲーはなかなかお目にかかったことがない。
この作品の最大の美点は、何と言ってもHシーンの豊富なCG差分。
個人的だが、他の作品をプレイしていると、テキストとCGが合ってないな・・・という印象を度々持つのだが、
この作品のHシーンでは、ほとんどそういった違和感を持つことがなかった。
例えばフェラシーンの場合
・亀頭を舐めたとなれば、ヒロインの頭も動き、亀頭を舐める。
・会話を交わす際は、きっちりペニスから口が離れる。
・前立腺を刺激してペニスを元気に・・・となれば、手が肛門へ移動する。
・根元まで咥えるとなれば、CGもその通りに変化する。
また、SEXシーンも
・胸を揉んだとなれば、しっかりと手が胸へ移動する。
・キスをしたとなれば、ヒロインの顔が主人公へ向く。(もしくはカットインが入る)
・こちらに倒れこんだとなれば、ヒロインの体勢すらも変わる。
このように、CGがテキスト通りにしっかりと変化する。
一見、当たり前のことのように思えるが、これが出来ていない作品はかなり多いと思う。
表情だけ変えて、キスやフェラを表現しようとしている他作品と比べると、作りこみに妥協がないのがよくわかる。
ギャラリーで見ると、一枚のHCGに少なくても20枚前後、多いと60枚以上の差分が用いられていた。
これがこの作品の一番の美点に感じた。
さらに、CG差分以外にもHシーンを盛り上げる要素が多数用意されている。
体位やアングルなども卑猥さを感じさせるCGが多いし、声優さんの演技も大変素晴らしい。
テキストは伏字やピー音なし。質も十分に官能を引き出せていて、不快感も感じない。
選択肢も、「髪で縛ってもらう」とか「スマタで受け止めてもらう」などもあり、凝っていてなかなか面白かった。
吐息表現やキャラの表情、精液描写の濃さなども、シーン全体の濃密さを上乗せ出来ていると思う。
他にも、
・効果的に部分カットインが入る。
・H効果音も豊富に用意されている。
・ヒロインが官能の波にのまれて蕩けていく様が丁寧に描写されている。
・顔騎状態から放尿、肛門舐め、鼻から精液逆流・・・などの「下品さ」も兼ね備えている。
このように、豊富なCG差分以外にも官能を引き出す要素が多数あり、Hシーンの完成度は激高といえる出来だった。
しかし、この作品・・・個人的にどうしても残念な点が2つある。
〇テンポが悪い。
このシナリオ、日常シーンの尺がちょっと長め。
そのため、「次のHシーンがなかなかやってこない」という印象を持った。
例えば、真紀子以外のヒロインとの初Hシーンまでは、長めのシナリオを消化する必要があるし、
初H後も、合間に長めの日常シーンが挿入されるので、次のHシーンまで間隔がかなり空く傾向にある。
さらに、Hシーンに突入かと思いきや、邪魔が入って突然終わり、また日常シーン・・・など、肩透かしシーンもいくつかある。
こんな感じで、抜きゲーにしては全体のテンポが悪く感じた。
これはシナリオを読ませたいのだろうが、余計なテキストが多いのでかなりの部分に蛇足を感じる。
そのシナリオも、途中までは似たような展開を繰り返すループ系で、お世辞にも面白いと言えるストーリーではなかった。
〇難易度が高い。
特に残念に感じたのは、やたら難易度が高いゲーム性。
自分だけかもしれないが、普通にプレイすると高確率でバッドエンドに直行してしまうのだ。
自分が苦労したのは、
・仕事で同じヒロインをパートナーに選び続けるとバッドエンドになる。
・バランスよくヒロインを選択したつもりだったのに、特定のイベントを消化しないとバッドエンドになる。
この2つの要素。
この作品、適当にプレイしてればクリアできるゲーム性ではない。
攻略難度がやたら高く、自分は何度もセーブポイントからのやり直しを余儀なくされた。
最終的に攻略サイトに頼らずにクリアできたが・・・かなりの煩わしさを感じた点だった。
以上2点。
完全に個人の意見だが、抜きゲーにこの2点は不要では?
まぁ、コンフィグで画面効果速度を無しにして、スキップ機能を使えば何てことない点なのかもしれないが・・・
余計なテキストが多く、テンポが悪いことも相まって、作業感を感じてしまうゲーム性だった。
細かいところはまだまだあるけど、大体こんな感じでプレイを終了しました。
シナリオはともかく、Hシーンは前述したとおり完成度激高だと思います。
抜きゲーで一番大切な本分を妥協せず、丁寧に作り上げたメーカーさんの姿勢は個人的にとても好感が持てます。
その辺の抜きゲーはこの作品のHシーンの作りを見習ってほしい。そう感じた作品でした。