絵で抜く、というよりテキストと声優さんの声で抜く
プレイを終えて感じたことを書き殴っていきます。(初回特典のパッチはあてていません)
シナリオは・・・うん、こんなもんかな、という感じ。
テキストは余計な部分を極力削っている印象でサクサク進む。
嫌みもないし、不快な登場人物も出てこない。
終始甘々な雰囲気で、それが最後まで延々と続いた。
ちょっと次女の桜が異常なブラコンだったが、キャラの個性はよく出ていたと思う。
大きなイベントや山場などは無かったが、最後まで安心してプレイできた。
この作品の最大の魅力は声優さんの演技だと思う。
特に、椿と桜の声優さんはさすがの一言。
主人公を甘やかす雰囲気がこれでもかと伝わってくる。
Hシーンでは甘々ドエロボイスばかりで、この2人のルートは終始耳が幸せだった。
ちなみに主人公はショタでかわいいという人物像。
弟だからか、受け身すぎたり流されすぎたりする性格なので、好き嫌いが分かれるかも?という性格だった印象。
姉に甘やかされ、親にも甘やかされ、クラスメイトにも甘やかされる。
それでも、「もっとしっかりしないと!」と思う主人公は、個人的には好感が持てた。
ただ、
・インモラルな雰囲気がほとんど感じられなかった事
・いきなり終わるシナリオ
これはちょっと残念。
相手が姉である必要があまりなかったような気がするし、え?これで終わり?なルートばかりだった。
背徳的な行為を行う際の葛藤も最初だけで、一度一線を越えると後はSEXするだけの展開に。
まぁ抜きゲーとわかっていたし重い展開も無かったので深く考えずにプレイできた。
立ち絵はもう少し頑張ってほしかった気もするが、ド甘な雰囲気は十分に満喫できるシナリオだったと思う。
しかし、肝心のHシーンは実用度が高いかというと・・・決してそんなこともなかった。
Hシーンの尺は普通~やや長めな印象。
声優さんの演技も素晴らしく、柔らかさを想起させる淡い塗りもいいと思う。
多人数プレイも多めに用意されていて、作画崩れもそこまで見られなかった。
全60回というシーン数もボリューム十分。テキストも不快感をあまり感じさせない。
連戦なども多いので、絵や趣向が合う人なら実用度は問題ないのかもしれない。
だが、あくまで個人的にだが・・・残念に感じた点が圧倒的に多かった。
一番残念に感じたのはキャラの表情。
気持ちよさを訴える快楽の表情、声を我慢する苦悶の表情、さらには絶頂時の表情まで。
これら全てが全体的に薄味な印象で、非常に物足りなさを感じた。
差分も基本的に変化が乏しいので、絵から官能を感じ取れなかったシーンが多かった。
この辺は原画家さんの絵との相性なんだろうが・・・悪い意味で「終始萌え絵」で終わってしまっていた。
また、尺の長さ。
2回戦までは当たり前な展開の濃さはいいのだが、無駄なテキストで水増ししてる感が強いシーンが多くあった。
過剰な愛撫や喘ぎ表現、キャラ同士の長い会話を繰り返し、なかなかシーンが先に進まない。
所々「まだ?」と思ってしまう箇所があり、途中で飽きてしまったシーンもあった。
かと思えば、邪魔が入って突然終わる・・・など、やたらと短いシーンもある。
この辺のバラつきはもう少し統一感が欲しかったかな、と思った。
他にも、
・Hシーンはほぼ着衣H。
・体位やアングルにエロを感じられないシーンが多い。
・主人公の体でヒロインの体が隠れてしまっているCGもいくつかある。
・射精箇所選択肢は桜ルートの前半で多少あるものの、後はほとんど発生しない。
など、気になった点もいくつかある。
特に体位やアングルは、多人数プレイ時はまだしも、それ以外はエロさを感じ取れないものがほとんど。
着衣Hばかりな事もあり、1対1のHシーンはむしろ他の作品よりも実用度は低い印象だった。
さらに気になったのは、同じCGの使い回しがいくつもある、ということ。
全60回のHシーンのうち、差分やセリフを変えただけで同じCGの使い回しがあった。
生徒会室での手コキシーンが3回。輪吾の部屋でフェラが2回。
これらもそれぞれHシーン1回に数えられていたので、実質は60回より少ないのが残念。
1度のHでCGを2枚使ってるシーンもあるのだが・・・使い回しは正直ガッカリ感しか残らなかった。
こんな感じでHシーンはかなり不満点が多い印象で終わった。
これは抜きゲーなんだろうが・・・「絵で抜く、というよりテキストと声優さんの声で抜く」といった感じ。
終わってみれば、本当に実用度が高いシーンはごく一部だけだった。
こんな感じでプレイを終えました。
ちょっとHシーンは残念な出来でしたが、甘い雰囲気は十分堪能できましたし、姉ものゲーとしては満足できました。
声優さんの演技は非常にレベルが高いので、絵が合えば十分良作と言える作品ではないでしょうか。