「感動」という陳腐な言葉でしかまとめられない自分がうらめしい。
満点つけた上で最初に言っておくと、人を選ぶゲームだと思います。ストーリーがご都合主義だとか、ありきたりで新味がないとか、合わない人には、たぶんとことん合わないでしょう。僕はメインヒロインの明穂のCVをご贔屓のこむぎさんがやっているという時点で何があっても許せる気分でしたが、やってみて更に大満足。ゲームに限らず、ここまで感動して引き込まれた作品は久しぶりでした。
で、やってみての感想ですが、やっぱり明穂の魅力が大きかったですね。基本的にシリアスな話なので、ヒロインが彼女でなかったらどんな鬱展開になっていたことか。
あとこういう美少女ゲーって、どうしてもHイベントが取ってつけたようになってしまうものが多いんですが(何でそこでいきなり服を脱ぐ~、みたいな)、そのあたりも上手く演出されていたと思います。他のヒロインルートはHなしでも話が進められますが、明穂ルートに限っては、Hイベント抜きでストーリーを語ることはできません。てかHシーンで興奮するより泣かされてしまったゲームなんて、もしらばが初めてです。
というわけで一番のお気に入りは明穂ルート。内容的にも非常に力が入っていたと思います。個人的には明穂ルートこそがもしらばのトゥルーエンドだと思っています。
あと、毀誉褒貶の激しいエピローグ(一部で犯罪者エンドとか言われているアレ)ですが、僕はあれでよかったというより全肯定です。明穂ルートをああいう流れにした以上、あれ以外のラストは考えられないという終わり方を提示してくれたシナリオのNYAON氏はさすがだなと思いました(ついでに言うと、パロディネタのネタ選びのセンスも。もしかして僕と同世代?)。