言ってしまえば特段目を見張るようなものはないし、内容だけを見れば平凡なのかもしれない。が、過去のいわゆる”戯画マイン”とは決定的に違うところがある
萌えゲー、キャラゲーとして見ると、なかなかに満足できる作品だったように感じる。
ヒロインは最初から好感度MAXで、初っ端はご都合主義だなぁと思う場面が多々あったが、「お互い何も知らない」関係から描き始めたら、おそらく尺的に個別ルートがとんでもなく短くなってしまう。いわゆるシナリオゲーでないのはもとより明確なわけで、振り返ってみれば序盤のご都合主義展開はむしろ良かったのかもしれない。
特に気になるようなシリアス展開は無く、個別も終始楽しめた。体験版時点から悠推しだった私には甘すぎて甘すぎて……胸焼けが、、。
シーン展開も想像がついてしまって目新しいものは特にないのだが、こうして丁寧に作られた作品であれば全く問題ないんだなと思った次第。突飛な展開で置いてけぼりを食らうよりは数千倍良い。このあたりが王道の強みなのかもしれない。
一点書き加えておくならば、個別でも他キャラが生きていた(空気になったり、雰囲気をぶち壊しにしたりせず、あくまで円満)のは結構レアなのかもしれないと思った。
ミドルプライスとして考えると、CG数も妥当なライン。シーン数だけ見れば悠4/花菜3だが、同一シーン内で体位変えて二回戦もあったりするので、思ったより多く感じた。フルプラなのに酷い出来のものも多い中、コスパは高いと思う。
居ないとは思うが、この作品にシナリオの”中身”を求めるようであればお勧めしない。シリアスがないぶん、どうしても起伏が乏しいのは否めない。だが、体験版で特に問題を感じなければ、おそらく期待は裏切らないであろう作品。