二作目にしてこの完成度とは恐ろしい
シナリオ
田舎の雰囲気を醸し出しつつ伝記もの風の物語。
妖怪と共存している世界観ではあるものの見慣れた日本の景色と妖怪のマッチングがよくてスムーズに世界を理解。
登場人物の年齢層が全体的に低め。
あまりロリ系は好きでは無いものの程よい短さで楽しめた。
本筋ルートさえプレイしていれば他のヒロインの物語はおおよその展開が読める。
登場人物のバックボーンが弱いというか物語の展開が浅いのが残念。
もうちょっとメリハリが欲しい。
選択肢も全然出てこない、ひたすらオートで読み続けていた。
ただ本編以外の物語が多彩。特に追加コンテンツは非常にいい。
ファンディスクにしてもいいぐらいのコンテンツを無料配信しているのは素晴らしい事だと思う。
システム
デザインが秀逸。今までに無いデザインの流れ。
とても丁重な作りでセンスの良さを感じる。
インタフェースが若干独自のものなので慣れるまで違和感があるけれど理解出来れば使いやすい。
シークバーもよく考えられていて使いやすいもの。
演出面も多彩で動的な部分・静的な部分を使い分けていて手間がかかっている。
目・口のアニメーションも立ち絵だけでは無くイベントCGにもあるのは驚き。
前作を知らないが二作目でここまで作りこみが出来るものかと驚いた。
音楽・声
やや物語の雰囲気にあっていない感じもあり。
全体的に見れば悪くない感じ。
声優も特に問題無し。
グラフィック
枚数が尋常じゃなく多いのに絵崩れが無い、これは凄い事だと思う。
どこぞのパッケージ・版権だけいい絵師に比べたら安定性が段違い。
立ち絵はイベントCGの多さに比べると少なめ。
これは惜しい。
癖の無い絵だけれど若干残念なのが先に述べた年齢層が低めのキャラが多いこと。
ロリ系は敬遠する人も多いと思うのでバランスよく設定していればもっと評価が高かった。
総評
Webサイトとシステムデザインの秀逸・丁重な作りは非常に好感が持てる作品。
もはや職人レベルと言っても過言では無い程。
シンプルさがカッコイイと思っている勘違い某ブランドは見てもらいたい。
コンフィグ画面にボケた景色とゴシック文字配置すればシンプルでいい、というモノでは無いのだ。
一作目の評価だけ見ると大きく進化を遂げているそうなので三作目が楽しみなブランド。
続編を何度も作っていても代わり映えの無い作品は反省をしてもらいたい。
ロリ属性がありつつまったり読む事が出来る人にはオススメ。
妖怪と人間の異種族間の大スペクタルを求めている人は避けた方がいい。