ストーリー前半は気合で耐えて欲しい
■シナリオ
<<聖域編>>
このゲームにおけるマイナス点。
社会規範、心理学的なテーマを投げかけていて、その部分は興味深かったが、反面キャラ同士の会話は退屈だった。
(沙也加ルートの茶道は笑えたが、葉子は電波すぎた)
正直、魔女や都市伝説等のオカルトチックな要素が無ければ、読み進めるのは困難であったと思う。
また、初回プレイ時では全体像が掴めない為、意味不明な点がある。
下記2点については考察サイトに頼った。
・笛子ルートの全容
・各ヒロインルートにおける時系列(戦前と戦後のシナリオの区別)
これだけが理由ではないが、とにかく冗長で読み進めるのにかなり苦労した。
が、「503 Service Unavailable」の演出にwktkしたのも事実。
<<戦争編>>
聖域編とは打って変ってサイバーな展開になる。
ゲーム中の有機ネットワークの構造については、実際のインターネットの構造が元になっているのですんなりとのめり込めた。
主人公が意識階層の深部へと潜っていくシーンはこの作品のピークであったと思う。
また、OPの最後の台詞(「配列されますように…」)の意味が分かるラストが、自分の中であまりに綺麗にストンと落ちてしまったので
総合的なこのゲームの評価は一気に100点になっている。(聖域編のマイナス点は帳消し)
その後のエピローグが相変わらず冗長で長かったけど。
これは文中のハイパーリンク含めて、トリック以外の設定部分はきちんとゲーム中で説明するというライターの姿勢と受け取った。
■CG
キャラクターデザインは良いと思うが、基本的に人体のパーツが描けていないので下手さが目立った。
例えば、葉子の武術シーンはギャグにしか見えなかったし、ジーンの立ち絵は向きが変わると別人になるし、
各ヒロインのHシーンに至っては「誰だよこいつ」と思うことが何度かあった。
人によっては生理的な嫌悪感を抱くタイプの絵でもある。
しかし、このゲームの雰囲気には合っていたと思うし総合して不満はない。
■音楽
ピアノ主体。どうやらサティは人気らしい。
BGMでは「穏やかな風」が使用される機会も多く、記憶に残っている。
ボーカルではOPの「a far song~ カナタノウタ~」、戦争編でOPが流れた時は鳥肌が立った。
あまり関係ないが、このゲームのハイパーリンクで語られてた知恵の輪に興味があって
キャストパズル エニグマを買ってしまったw