通常版の値段で換算するならば妥当なのかもしれないが、やっぱり攻略対象二人は物足りない。システム周りは非常にレベルが高かったです。特に回想シーンは、ほぼ全部のシーンが反芻できるようフローチャートでまとめられていて便利でした。
キャラクターへの思いいれ含め、印象は笹森ルートの方が強く残っています。
実際笹森というキャラクターの使い方は非常に良かったです。
幼い、脳みそ空っぽキャラでここまで膨らませたうまさは関心しました。
見ていて微笑ましい反面、その幼さ故の残虐性を見ていてつらかったのも事実ですが。
つきつけられた現実は確かに痛いものでしたが、その後に泣き崩れる彼の姿を見ることの方がよっぽどつらかったです。
そんなこんなで成長していく彼の姿もまた一見。とにかく魅せ方良かったです。
そんな笹森とのEDは４種類ありました。
①笹森とラブラブＥＤ
②笹森と（一見）ラブラブＥＤ
③笹森が壊れるＥＤ
④拓人が壊れるＥＤ
③④ははバッドエンドって丸分かりなんですが、これ両方とも攻略対象である笹森の生命反応をゼロにしてしまうんですよね。
何ともまあ分かりやすいバッドエンドです。
また②に関しては、拓人の精神的にイっちゃってる感と邪気なく拓人を思う笹森の差がエグかったです。
同じ傷を持つということに、どのような意味を持たせるか。
この世界で生きていくための、絆
または、この世界で生きていくための檻。
たった一文字だけなのに、拓人の精神状態でこんなにも対局した結果が出てしまうなんてと見比べて驚きました。
このシナリオは、本当にレベルが高かったです
鬱シナリオ好きにはたまりません。