アフター個々は非常に短いのですけれど、彼等彼女等の日常をまた見ることが出来たのは嬉しかったです。彼と彼女が、どういった時間を過ごしているのか。彼の過ごす世界がどうなっていったのか。その変容が一番面白く、自分がこの作品に求めていたのもこれだったので、満足度は非常に高いです。
この主人公には、この世界。
そういう一律だったルールが捻じ曲がり、広がった日常をどう主人公達が受け入れていくのか。
その結果、彼がどういう日常を過ごすのか。
過ごしていくのか。
私はそういう主人公達の変化が、一番面白く感じました。
どの主人公が残るかで、勿論世界は変わります。
例えば明日香の場合、自由登校だからと学園に通わなくなる隼人とは関わりを持たなくなります。
彼等と共通して一貫した関係を作れるのは、家族である小鳩だけです。
羽田鷹志を「お兄ちゃん」として、素直に受け入れる小鳩。
千歳鷲介を「ちぃ兄ちゃん」として、新しい兄として迎え入れる小鳩。
成田隼人に怯え、ビクビクしながらも一生懸命対処している小鳩。
帰ってきてくれた羽田ヨウジと、求めていた二人の時間を手に入れられた小鳩。
全編に渡って実感できる小鳩のいじらしさが、とにかく愛しくて仕方ありませんでした。
また、後からシナリオ使いまわしと知りショックを受けたのですけれど・・・鷲介編の明日香と鷲介のやり取りは印象的でした。
鷲介に鷹志を返せと凄み、結果失恋を経験した明日香。
アフターはアフターでも、攻略対象外となったヒロインに対するアフターってのは新鮮でした。
彼女「達」のアフターという側面のおかげで、世界の変容をまた理解でき凄く良かったです。