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miniminipooさんのダンジョン オブ レガリアス 背徳の都イシュガリアの長文感想

ユーザー
miniminipoo
ゲーム
ダンジョン オブ レガリアス 背徳の都イシュガリア
ブランド
アストロノーツ・シリウス
得点
75
参照数
2624

一言コメント

見てくれは海外の有名高級菓子の様な包紙なんだが中身はスーパーの安物菓子の様なゲーム。断じて不味いわけではないが。。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

しばらく放置していたものの、最近になりまたちょくちょくとやり出しようやくクリアまで行き着きました。しばらく放置していたという時点であまり先が気になる内容の話でなかったのは確かです。また、個人的にはどうしてこのオリアスという男の周りにいい女が沢山集って一緒に冒険しているのかが正直謎でしかありませんでしたよ。冷めてるというのか、クールとでもいうのか、記憶喪失で感情みたいな物が殆ど感じられませんし、兎に角全くもって興味を唆らないタイプの主人公なんですよね。女性陣がこいつの何に惹かれて仲間になっていくのかが全く謎です。しかし、女性陣の方も似たようなもので、エドナとシズク、ユウカゲ以外はどうも感情が乏しい感じなので、主人公との会話を読んでてもつまらないもの同士の掛け合いで更に面白くないんですよね。

そして肝心の物語はというと、盛り上がる事もなくただ淡々と流れていく。。。途中仲間たちの正直どうでもいいような個人的悩みを交えながら、味のしないガムをただ延々と噛み続けては消化していく我慢大会。最終章に入ってからもいつ盛り上がってクライマックスに入るんだろうかと待っていたらいきなりendロール出て終わってしまうんですからね。ちょっと待ってくれ、さっきのあのどうしようも無いヤローがラスボスだったのか!?って話です。ユウカゲちゃんとか最後の方気づくともう全く絡んでくることも無く終わっちゃいましたよ。そしてリナとリナリス。物語の性質上どう考えてもこの2人がメインヒロインですよね? だが物語への絡みは殆どなく、そもそも最後の最後に誰であるかを思い出すまで正直忘れられてる存在でしかない。しかも物語の最後の最後にさっき話題に上がったどうしようもないラスボスを倒し、やっと数百年ぶりの再会を果たしたと思いきや、数クリック後には3人仲良く花園を訪問しめでたしめでたしでもうジ・end。。。 この女に対する感慨なんてこれっぽっちも生まれるはずが無い。

ビジュアル面に関してはやはりM&M氏の描く女性陣は魅力的ですよね。ぶっちゃけアストロノーツのゲームがやりたいと思う理由がM&M氏のキャラデザが為なんですよね。でもそんなM&M氏の画でも正直あまり抜けないなーということがよくあるんですよね。問題は画ではなく、エロシーンでの画の使い方。ワイド画面を目一杯使いたいという考えは分かるんですが、でもだからって強引に登場人物たちを斜めや横向きにねじ込む必要ってあるんですかね。正直凄く見辛いと思います。こういった判断を下すのは恐らく絵師さんではなく制作責任者側の方なんでしょうけど。

そしてやはりRPGなので肝心なのはゲームパート、遊べるかという点です。正直遊べません。これ程ゲームバランスがグチャグチャなゲームは初めてかもしれません。一応いつでもゲーム難易度は自分で変えれる仕様ですが、どれを選んでもその中でのバラツキがあまりにおかしいです。普通にノーマルでプレイしてると雑魚敵は瞬殺出来るが紫の敵に当たると倒せた所でそのまま町に帰還しなくちゃいけない程疲弊してるか或いは大概全滅。。。よって必然的に其奴らを避けて行き、やっと辿り着いたボスはまた瞬殺できてしまう弱さだったりするバランス。見た目はごっつくて強そうなのばかりなんですけどね。サブクエストや討伐クエで倒しに行く敵も基本瞬殺レベルで萎える。かといって難易度上げてやってるとたまにいきなり雑魚敵に瞬殺されたりですからね。 少なくとも個人的にはRPGとしては楽しめない仕様だなと感じました。
又、アーシェラやリナリスはいいとして、ユウカゲやフォルトゥナの様な戦えそうなキャラは普通にプレイヤブルキャラにして貰いたかった。

見てくれは海外の有名高級菓子の様な包紙なんだが中身はスーパーの安物菓子の様なゲーム。