午前中なのに、黒く濃い影を落とす強い日差し。そこら中から聞こえる蝉。とてとて歩く、こいつの速度に合わせて、2人並んで石段を歩いていく。
購入日 2023.12.02 ¥500- FANZA
このライターさんは、ナルキッソスでも思ったが、病気への向き合い方が誠実だな。
日々、憔悴するヒロイン。絶望する家族・時間を淡々と描き切る。救いはない。奇跡もない。(Keyも好きよ)
ああ、この子死んじゃうんだなと思いながら読み進める。そう、終末医療ってこうなんだよね。
話の展開的に、死にゆくあの子へ何かラストイベントをとなりがちだが、主人公のとった行動は祈り願い。
安易な奇跡、時間巻き戻しはある意味病気への冒涜なのかなと考えさせられた。
このライターさんは病気に対して誠実であり、正しい向き合い方を知っている(経験されている)方なのだと思った。
おみくじ、傘、呼び出しチャイム、石段ダッシュ、更地探し、着物、管狐(ハウスハウス)
最小の持ち札で、最大の役を ふらっと立ち寄った定食屋で素朴ながらも最高に旨い飯を喰った気分。
ありがとう。