あれ? ファンディスクが本編を越えてる!?
越えてました。採点終わってもしばらく気付きませんでした。
『Route of Kirisima』と『隷-RAY0001-』がかなり良かった。
『Route of Kirisima』は言わずもがな。熱い。でもやっぱりまだ不完全燃焼かな……?
そして『隷-RAY0001-』。これはすごいですわ。
エロいCGじゃない。エロいテキストでもない。でも抜けました。何故か?
“愛”があるんですよ、“愛”が。
隷の貴広に対する愛の重みが読み手にズシリと伝わってきて、もう今すぐにでも隷を抱きしめてやりたくなる。めちゃくちゃに愛してやりたくなる。
しかしどんなにプレイヤーが思っても、貴広はそうしてくれない。何も知らない貴広は、その愛の本質に気づけないから。だから、読み手は妄想の中で隷を愛する。貴広が持てない想いを補完する。そうなれば、必然的に自慰行為にも及びます。
純愛系の18禁作品はたくさんあるのにも関わらず、その中に痛いほどの愛を感じるセックスが全然ない。
ただ、女の子が主人公にアンアン言わされてるだけ。そんな軽々しいエロの何がいいんだろう。
「愛で抜けるエロ」――それこそが、18禁純愛ゲーの目指すべきものなのではないだろうか。
そんな感じで、意外にも色々と考えさせられる作品でした。