粗は目立つかもしれないが、「悪女ADV」という独自のコンセプトが素晴らしい。でも、もう少し頑張ってほしい。
一周回って好きかも。破綻しているかもしれないが、ヒロインたちのとる行動は脈絡がなく無茶苦茶で、唐突なものだ。これをシナリオの破綻と見るかキャラクター性(悪女たちの性)として観るか(現実の女性との類似性)で評価は変わりそうだが、「悪女ADV」というコンセプト、切り口そのものは斬新だし、その片鱗は楽しめた。
とあるENDでのほしえちゃんが主人公との本番行為を避ける理由、あくまで自分に都合がいい主人公を利用しているだけで「主人公が嫌いだから」っての思わず笑った。一周回って斬新な動機過ぎる。性悪すぎだろ。東野圭吾の某作思い出した。
本作のヒロインたちは他の純粋な美少女ゲームと比べると些か以上に濁りすぎているが、それでも尖っているとは思うし、心には残った。恭子さんやほしえちゃんの凌×シーンはキャラクター性が押し出されていて良き。もう少し丁寧に描写さえされていれば、かなり化ける作品ではないだろうか。偉そうな意見だが、残り少ない美少女ゲーマーとして、ブランドの今後に注目したい。