全体的には良作だと思いますが、とにかく貴子の魅力が突出していて、他のキャラは・・・。●絵（良い）●音楽（良い）●シナリオ（非常に良い）／ネタバレ度：中
●絵について
顔は可愛いですね。特に瑞穂と由佳里は西又女史の絵に似ているような・・・。たまに目線や体のバランスに違和感があったり、構図が変だったりしますが、一応及第点ということで。
●音楽について
BGMは特に印象に残りませんでしたが、違和感もなかったので及第点ということにしておきます。歌はOPは上手いですがEDは微妙です。
●声優について
貴子が素晴らしい出来です。きちんと感情移入出来ていて、間の取り方も自然です。貴子が人気なのは、この人の力によるところも大きいでしょう。紫苑、まりや、奏も良い方の出来です。特に奏の少しハスキーな声質は個人的に好みかも。圭もいい味を出していると思います。
逆に、一番酷いのは言わずと知れた・・・瑞穂です(^^; 感情移入が不十分で、間（ブレス）を多く取りすぎるのも不自然に感じます。まさに貴子とは対照的な演技です。「ロミオとジュリエット」は、この二人の演技力の差がはっきりしてしまって少々イタいです。まるでプロと素人のような差・・・と言っては言い過ぎでしょうか？フルボイス版を買い直さなくて良かったと思います(^^;
●シナリオについて
古き良き少女漫画のような雰囲気です。お嬢様学校という設定とはいえ、女の子は皆言葉遣いが丁寧で、しかも良い人間ばかりです。この雰囲気が（白々しくて）ダメ、という人もいるかもしれません。共通ルートがやや長い印象ですが、キャラそれぞれの心の葛藤は良く描けていて一部を除いて話の流れも自然で無理がないと思いました。よく練られています。
その「一部」とは、やっぱり瑞穂がらみ、一子がらみの部分ですよね。特に、男である瑞穂がプールの授業に出席するウルトラC（死語）には呆気にとられました。個人的には、こんな無茶をするぐらいなら瑞穂は女性にした方がよかったと思います。百合歓迎です。それに、はじめは寮の外に出られなかったはずの一子が何故か外に出られるようになってしまうのもご都合主義の極みです。それなら、最初から「一子は寮の外に出られない」という設定は無いほうがよかったのでは。
●キャラについて
外見、内面とも貴子に一番惹かれました。とても可愛いです。キスをしただけで失神してしまうような「初な娘」は昔の少女漫画では割とベタだったような気がしますが、今では逆に新鮮に感じられていいのかもしれません。きっとライターもノリノリで描いていたのではないでしょうか。読んでいてとても面白かったです。当然貴子シナリオを最初にクリアしましたが、他のキャラの攻略中でも貴子を昼食に誘いたくなってしまいました(^^;
奏、由佳里、一子の炉利３人組はやっぱりダメでした。まりやはストライクゾーンに掠りもせず。紫苑は他の４人に比べればまだマシですが、割とオーソドックスでインパクトがないというところでしょうか。
最後に、問題の瑞穂ですが(^^;
個人的に、いくら外見が完璧な女の子でも、男である瑞穂には全く反応しませんでした。OHPの人気投票では瑞穂が貴子を抑えてTOPのようですが、私はこれはいかがなものかと思います(^^;