面白いっていう意見とツマラナイっていう意見の両方に同意できる、個人的に貴重な作品
効果的な画面演出が無ければ、此処まで絶賛される事も無かったのではと思う。そのくらい演出が上手い。
物語上必要な設定から各キャラクターの特徴や性格を決められているように感じた。そのために読者が物語に参加できる隙間が無い。まさに漫画やテレビなどの一方的に提供される情報という感じ。さらに上記の『効果的な画面演出』もあるから余計にそう感じる。だから各キャラクターに感情移入もし難い。ED見た後に残るものが少ないのは、そういうところからかな。
設定を覆す規格外な設定が頻繁に登場する。「物語の都合上 お察しください」といった感じで、その場その場でクドい設定しか説明されないために何だか薄っぺらい。設定が動的で一定でない。また、その度に規格外の行動を起こすので【まさに少年漫画のようだ】と思ってしまう展開になりがち。さらに矛盾が発生したりする。良く言えば 怒涛の展開、悪く言えば 読者置いてけぼり。
個人的な意見としては、戦闘中などの設定の垂れ流し部分を必要最低限まで減らして、あとで設定表みたいなので細部まで補完してくれた方がテンポ良くなるし想像も膨らむのでは、と。熱い展開で見せた方が良いのに、そこで必要な 流れるようなテンポ を損なってどうすんの。おかげで、熱い戦闘に熱中したいのに興ざめするシーンがいくつか。
この作品は整合性を気にしてはいけない。ご都合主義を気にしてはいけない。まさに少年漫画。楽しめたもの勝ち。説明で時間を伸ばすのもキャプテン翼とかと同類。振り返ってみるとそれほど壮大な物語では無い。変化していく設定が面白いと感じられれば製作者側の勝ち。
…あと、全員不自然に腕が長いよね。