真剣に「兄妹」に向き合った名作妹ゲー。終わりが良いから全て良し。
自信を持ってオススメできる妹ゲーの金字塔。
シナリオおるごぅるのテキストは相変わらず読みやすく、選択肢も最低限でミドルプライスなのでサクサク進む。
シナリオ全体がすごく秀逸とかめちゃくちゃ面白い!という訳ではないんだけれど、テーマに沿った地味で堅実な話運びが◎。
「妹」は単体で成立する存在ではないということをしっかり理解した上で、主人公と悪友キャラをきちんと「兄」として描いているところは流石。良い妹には良い兄が欠かせない。
美紀ルートはあまりにおまけ的内容で、キャラは好きだったので残念。
麻衣は声も見た目もルートも良くてまさに理想の妹。ところどころマジで頭クラクラするくらい可愛くてやられた。
理想の妹がゆえに存在が儚くて切ないのも良いんだまた。
近親相姦や性的なことの葛藤をきちんと描きつつもインモラルすぎず暗くなりすぎず、明るい未来を感じさせる終わり方で最高にいい気分になれた。
話の畳み方が笑っちゃうほど綺麗。「はじまり」を感じる終わり。そういうの大好き。
限られた容量の中でのラストの演出がシンプルながら素晴らしい。
前評判で期待しすぎると肩透かしを食うかもしれないし、すっごい面白いゲームです!とは言えないんだけど、エンディングが本当に本当に良いので全て良し。