「スマガはご都合主義だ」&「ディスコ探偵水曜日は途中が冗長すぎる」と思ってた方なら+10点まちがいなし。
が、「スマガはファンタジックで、夢を見せてくれて楽しいな!」&「ディスコ探偵水曜日のこの麻薬的なミクロ文章体験は凄い」と思っていたタイプの自分ですと、どうしても頭に両作品がよぎってしまい…。
主人公が人間らしく悩み苦しむ地に足の付いたかっこいいキャラなので、逆に「主人公がご都合主義でどんどん物事を解決していく時間帯の置いて行かれるようなスピード感」のような漫画的カタルシスはあんまり無くて、ノベルゲーではなくキャラゲーの体裁をとっていてダイアログ中心に進行するため「地の文を読む悦び」みたいなものも無いわけです。トリックを予め解いて楽しむ感じでもない。
しかし!
まず、声がすばらしい!。とにかくすばらしい。普段、目で読み終わると飛ばしがちな私ですが聞き入ってしまうすてきな台詞多数で、声のおかげで吹き出してしまったり、ほろりと来てしまったり、声があったからこそ。という声優さんのがんばり。
次に、システムが良好!。「着信が介入してきて自分の好きなときに…」と聞かされて「二周目以降かったるそうだなー!」と思いましたがぜんぜんそんなことはありませんでした。
そして幼なじみがうざくない!。ツンデレメインが張っているときの幼なじみをいつもうざったく感じる自分でもこの幼なじみはかわええです。声の影響も大きい。
最後に、ストレスがない!。思わせぶりに放置される伏線とか、消化不良のエンディングとか、そういうのが無かった!。もうちょっと恋愛要素あっても良いかな…と欲が出たけど、ま、これエロゲーでもキャラゲーでも無いですしこれぐらいで良いのかと。
すっこーんと楽しめる良質のエンターテイメントです!