最初はお布施のつもりだったけど。
やばい。やばすぎる。
本編のプロローグ2本もさることながら、モノローグ「ある日の明日香」が神クラス。
丁寧な暗喩で紡がれる明日香の思考は、共感できたりできなかったりだけど、
それを説明する言葉づかいを理解できる時点で、「あ、こいつ俺ととらえ方が近いな」と思ってしまいます。
そもそも、「連想ゲーム」「緯度・経度」をはじめ、日本語選びが素晴らしい。
「がーって感じ」のくだりとか、自分の感じているものを的確に表現することへのこだわりが感じられるのもいい。
明日香とは24時間営業のファミレスとかで、東の空が白むまで、比喩を駆使して語りたいね。
・・・架空世界の登場人物に対してこういう感想を持ったのは初めてです。
誰かがつくったキャラクターとは思えないリアリティ。王雀孫、それ散るどころの騒ぎじゃないレベルになってます。遅筆も含めて。
この珠玉の女性モノローグ、本編でも登場するのかな? 残念ながら本編で読めないとなれば、プレリュードは買っておくべきかも。
意外だったのは、音楽ががんばってること。
それ散るのときはシャッチョリケはクソチョリケだと思っていたんだけど、今回のBGMは「お、やればできるじゃん」という感じ。
テーマ曲のリフは完全にくるりだけど。
というわけで、おれつば待ちの方々には、見かけたら手に取ってほしい一本。
本編はきっと、空前絶後の神ゲーになる予感。出ればね。