相手を愛して、相手を刺すためのナイフを研ぐ
最の高。
蒼かな本編もだが、運動部の経験がある人にとてもに刺さる作品。
燃え尽き症候群の話かと予想してたが、むしろ追われる立場になった感覚の話となっていた。
燃え尽きるほどやりきれた経験って多くの人にはないだろうけど(実際私もない)、後者の経験は多くの人が経験してると思われる。
大会優勝でなくとも、ようやくレギュラーがとれた時や後輩ができた時など。
みさきルートはスポーツ経験者の共感をこれでもかとついてくる絶妙なシナリオだったが、今作もまたその要素が大きくて大満足。
また、乾・イリーナが作り上げたポジションの概念が新しいFCの定石になっていくのがとても好き。
本編の時の感想だが、彼女達は彼女達の全力としてあの戦術を作り上げたと思うし、実際ルール違反ではないのだから、既存のやり方の延長としてポジション戦術を打ち倒した明日香ルートよりポジション戦術を受け入れて取り込んだみさきルートの方が好きだ。
それ故に、今作は試合における戦術面が非常に重要視されていて、みんながお互いを倒すために次々と新しい作戦をを考える。
これがノベルゲームという媒体にとても合ってたと思う。部長の時もみさきの時も試合中ずっと手に汗握ってセコンドの晶也くんばりに応援してた。