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merunoniaさんの戦国†恋姫BRAVE壱 ~四国の鬼若子、長曾我部編~の長文感想

ユーザー
merunonia
ゲーム
戦国†恋姫BRAVE壱 ~四国の鬼若子、長曾我部編~
ブランド
BaseSon
得点
85
参照数
804

一言コメント

戦国恋姫新章おめでとーーー!というわけで新シリーズ1作品目。新章でも良い意味で安定の面白さでした。過去登場キャラの、北条家、長尾家、奥州勢に剣丞隊との普段見られない組み合わせが沢山見られたのが嬉しかったです。また新キャラもすごい可愛くて面白くて刺さりました。期待以上に面白くてとても嬉しかったです。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

EXシリーズの3部作、最後には破旬信長&黒鬼だったり色々新要素を加えつつ終え待望の新シリーズ。
BRAVE1作品目となる『四国の鬼若子、長曾我部編』
Exシリーズが身体になじみすぎて、タイトル画面を起動すると、ExのOPの音楽が脳内で勝手に再生されつつ(これ分かる人分かりませんか)
新しいOPの曲が流れるのを聞いて、新シリーズ楽しみだなぁと思いつつ始めた今作。

結論から言うと、めちゃくちゃ楽しかったです……。ファン補正もあるかもしれませんが、今までの登場キャラが活躍しつつ、新しいキャラも可愛くて、あっという間でした。
Exシリーズで、正直少し勢いが落ちて来たかなと感じていたのもあったので、BRAVEでは予想以上に楽しめたのですごい嬉しかったです。
登場キャラ達のわちゃわちゃな掛け合いの楽しさはそのままに、適度に戦闘の緊張感を入れつつ、登場キャラたちのかっこいい所だったりも沢山見られて。登場キャラの活躍なり緩急のバランスがすごい良かったと感じます。
なんていうか、キャラ同士の絡みといった一番恋姫の強みというかバランスが取れていたなと思います。

他にも地図システムの丁寧さだったり、挿入歌(特に「百花爛漫、乱れ咲」めちゃくちゃ良かった)もとても良かったと思います。
今までのshade曲の安定さに加え、新曲の良さもすばらでした。

ぜひ次回作の九州編も、このクオリティで読みたいと思います。
それくらい楽しめました。

以下は好きだった所だったりを一つずつ備忘録。

○シナリオ面
シナリオ面はいつもの安定の戦国恋姫。
今回は四国編&その後のもろもろ編という感じ。
四国編は渚を中心にしながら、前半は記憶を失った剣丞を中心にした新ヒロインの可愛さが堪能できて。後半は渚を中心にしながらも、適度に戦シーンを踏まえつつ、様々なキャラの掛け合いが見られて面白かったです。
特に、記憶を失った剣ぼうの前に、過去ヒロイン達が再会するシーンとか結構好きだったりします。ひよが泣いちゃうシーンとか好き。
(あと四国編の四国八十八箇所巡礼効果が最強すぎました)

四国編後の結菜編は、少々話の展開が急(城を取り返す描写があっさりしてたり(ある意味いつもの戦国恋姫ですが))なのもありますが、多くのキャラの絡みもあって楽しかったです。
特に久遠関連の話だったり、お家流の話だったり、新章の始まりを予感させる話が多かったのも良かったですね。
個人的にはせっかく結菜さんがこれだけメインにくるのが珍しいので、もっと彼女の出番を増やして欲しかったと思いつつ(でも充分楽しめ勝板)
ある意味良い意味で、キャラゲー中心の戦国恋姫だったと思います。

○新キャラの渚(潮)と鈴果、絆菜
今作の新キャラ、とても可愛くて面白くて良かったですね。

新キャラの渚(潮)さんは「た、たまるか!」な土佐弁&おどおどヒロインでしたが、剣ぼうの前で見せる姿や、三日月とのやり取りだったりがどれも好きでした。
声優さん本当に大変だったとも思います……。土佐弁をはじめ、叫びの演技などもすごかった。
また今作のメインヒロインなこともあり、前半の話の中身も好きでした。
物語冒頭、記憶を失った剣丞(剣ぼう)と渚さんの平穏な暮らし。渚さんにとって、記憶を失った剣ぼうの姿こそが、自分の一番大切で愛する人であって、もしかつての記憶を思い出してしまったら、自分のことを忘れ去られてしまうのではないか。同時に、剣ぼうは自分だけのものだったのに、記憶を思い出してしまったら、また連合のみんなのものになってしまう。
そんな渚の姿を見た潮が、渚の幸せを願うがあまりに敵対してしまう展開。
もし剣丞が渚ともっと話をしていれば解決する話ではあるのだけど、でも不安で怖いと思うが故のお話として結構好きだったりします。
また、連合に愛する人を取られてしまう渚さんの姿が、かつて久遠と似ているという描写だったりも好きでした。
もうちょっと後半出番があると良かったかな(とはいえ後半は四国編じゃないけど)

鈴果さんも良かったですね。本気を出せば有能なんだけどもだらだらしちゃう癖の強いキャラ。でもだからこそのやる時のギャップがね……。
某泥だらけになっている鈴果さんのCGシーンとかすごい好きです。
鈴鳴り武者という異名もあって、鈴つけまくりな所も可愛かったですね。
(鈴の音が出ないように詰め物される描写は笑いましたが)

絆菜さん。マムシさん。マムシさんの真意は読めずでしたが、良いキャラではあったと思います。HシーンめっちゃHだった(こなみ)

○過去キャラの活躍(北条家、長尾家、奥州勢、剣丞隊など)
いやーーーーーーー今回はここが一番楽しかったですね。
恋姫はやっぱり過去キャラ同士の色んな絡みが見られたり、活躍が沢山見られるのが一番楽しいです。

・奥州勢
特に今回一番嬉しかったのは、奥州勢の出番が多かったことでしたね。
Ex1作品目で登場した龍巳さんや鳳蝶さんの二人、元々Exで上位に好きな二人でしたが、連合に加わった後にみんなと絡みまくるのがすごい楽しかったです。
特に龍巳さんのあの通訳テキストが久しぶりに見られたのが本当に懐かしくて。
他のみんなに通じないことに困惑したり、北条家の三日月ちゃんと仲良くしているのが楽しかったり。特に久遠さんと初めて出会ったり、久遠家に出向いた時の慌てっぷりだったりが本当に可愛くて可愛くて仕方なくて。
ずっとニヤニヤしていました。
一番好きな台詞は
龍巳「ここは我らに任せて、先に往くが良い!(一度言ってみたかったセリフです!!!!」
ほんと笑いました。

・北条家
また、北条家勢もすごい良かったですね……。ちょこちょこ出番がある北条家勢ですが、三日月ちゃんが今回は際立って活躍していました。
彼女の物怖じしない性格が、臆病な渚さんや、癖の強い龍巳さんとのやり取りもすごい微笑ましかったです。

また、ちょくちょく設定を匂わせていた『禄寿応穏』の真相であったりのお話も興味深かったですね。北条家がみんな不死身(残機あり)になる力。
十六夜が先代の朔夜に、禄寿応穏の力の怖さを説かれつつそれでもみんながいるからと答える十六夜の姿が好きです。
同時に朔夜さんの命がわずかという描写が不穏……。貴重な年上ヒロイン……。生き残ってもろて……。

・長尾家
長尾家はねーーーーー美空さんが良い所めっちゃ持っていく持っていく。
タイトル画面にいないのに、メインヒロインの一人かと思うくらいの出番でした。
美空さんめっちゃ好きなので嬉しかったですけどね。
特に『三昧耶曼荼羅』が復活するシーンの演出のかっこよさね。
挿入歌も相まってすっごい好きなシーンです。
美空さんのHシーンも可愛かったですしね……。甘々なHも良き……。
公式キャラ説明で、最強ツンデレと書かれるだけはある。

また、柘榴さんが立ち絵のポーズでぶっ飛んでいったり、ウサさん&詩乃さんの軍師っぷりだったり、貞子さんの強さだったりが沢山見られたのも楽しかったですね。
貞子さんこんなキャラだったっけ……ってなったのは内緒。
鳳蝶&貞子&渚の3人ペアで、宴の隅っこに固まってる似た者同士の描写、結構好きです。

・剣丞隊
剣丞隊組は、安定の詩乃さんに加え、ひよ、そして三若組と、こちらも沢山出番多かったのが楽しかったです。
特に良かったのは三若組ですよね……。四国編では、まさかの剣丞に出会えずに珍道中描写が挟むのが笑いました。
と、笑っていたら、まさか三若組の四国八十八箇所巡礼が、久遠を救うことになるなんてね……。三若何気に今作のMVPなのでは。
また、麦穂さんに怒られる三若だったりもすごい懐かしくて楽しかったです。

また、ひよ関連のお家流も少しずつ分かってきましたね。
『千成行軍歌』は行軍速度を上げるだけではなくて、様々な悪影響から守りそうな予感。
ひよ自身もこのお家流で、どんどん大将を務めることもあって、成り上がっていくのが結構好きです。(大事な所で噛む所までセット)

結菜さんはメインヒロインなのもあってもっと出番が多くても良かったかな……。
とはいえ、雷閃胡蝶の結奈VS絆菜の対決だったり、カッコいいシーンも多くあったので良かったですね。
平和になって、久遠と結菜さんと剣丞の3人で旅行する話が見たいです。


○まとめ
ずらっと書きましたが、すごい満足でした。
次回は九州編。いよいよ全国版も終わりが近づいてきたかなという、楽しみな面と寂しさな面を思いつつ、続編が楽しみで仕方ありません。
また九州編では、私が一番大好きな一葉さんが登場しそうで、そちらもすごい楽しみです。
改めて、恋姫やっぱり好きだなぁと思えた作品でした。
戦国恋姫だけではなく、新しい恋姫であったり、これからの恋姫を楽しみに思いつつ。

以上です。
ありがとうございました。