前作MYTHの時から技術力の高いサークルだと思っていたが、本作ではそれをいかんなく発揮してくれた。
演出面においては非常に優秀であり、テンポよく読み進めることが出来る。
『見ていて飽きない』というのが本作の強みであろう。
しかし、それゆえに小奇麗になりすぎたからこそのデメリットを抱えてしまったように思える。
『良作』。 この作品を象徴するのに最も相応しい言葉ではないかと思う。
不可はない。 話の内容自体に不満もない。
だからこその、心にくるような強い衝撃が足らなかったのだ。
前作MYTHでは様々なものが入り乱れた複雑で難解、しかし作品のテーマは深くプレイ後に強い衝撃を与えてくれたが、その反動なのだろうか・・・。
MYTHで創作の想いや強すぎる信念を出し尽くしてしまったのではないかと危惧してしまう。
技術力が高い優良サークルなだけに少し心配だ。