奇跡からは、にげられない!
【プレイ時期】2023年9、10月
【グラフィック】3.5/5
CLANNADとは原画家さんが変更になりました。やや違和感はありましたが、うまくまとめていたのではと思います。良くも悪くも、癖はなくなったかもしれませんね…笑
【サウンド】BGM4.5/5 ボーカル5/5
BGMはやはり高水準。突き抜けた一曲こそありませんでしたが、耳に馴染む両曲揃いでした。
ボーカルはOPのLight colorsにどハマりしました。1日1回は聞いてますね。最高としか言いようがありません。EDのLife is like a Melodyも、歌詞が素晴らしいですね。強くなった智代の心が歌われています。
【システム】3/5
古いゲームとはいえ、バックログが1行ごとに戻るのは読みにくかったですね。また、同じであろう部分でも既読スキップが使えないことが多く、クリック連打が必要だったのは残念でした。
【シナリオ】33/60
智代のアフターであって、智代と朋也のアフターではありませんでしたね。
大まかな話の流れとしては、
朋也が智代に見合う人間になるため必死に努力する(含喧嘩)→鷹文、再び走り出す→ともを母親の下へ帰す
といったところでしょうか。細かいところはもっとありますが。
ツッコミどころもないわけじゃありません。朋也の右肩はそのままなのに喧嘩や廃品回収できるのか?とか。智代のキャラがギャグ寄りになったとか。
とはいえ、まあまずまず良い出来だったと思います。
ここまでは。
ともを帰して大団円かと思った後に続いたストーリー。はっきり言って、嫌いでしかなかったです。なぜFDでビター(限りなくバッドに近い)エンドしかないのかと。
しかも、それでカタルシスや感動があればまだ納得できましたが、正直唐突すぎて???としかなりませんでした。伏線がないわけではないですが、こんなオチは望んでなかったですね。
一応弁解しておくと、ハッピーエンド至上主義ではないです。むしろハッピーエンド以上にバッド・ビターエンドは書くのが難しいと思っており、それだけに完成度の高いバッドエンドは高評価しがちだったりします。
ただ、これは…もっと丁寧に仕上げてほしかったという気持ちしかありません。
【Dungeons&Takafumis】20/20
ミニゲーム…というにはあまりにもボリュームのあるRPGです。本編以上にプレイ時間はかかってます。それも苦にならない程度には面白さも兼ね備えてました。
絶妙な不便さによって、思考するポイントが増え、やる気を引き出していたと思います。ラスボス撃破時にはガッツポーズするくらいにはのめり込んでました。
シナリオやアイテム名の遊び心も高評価です。なんだよ杏仁豆腐って。しかも絶妙に使い所があるのがまた面白い。
これをやるためだけでも、智代アフターを買う価値はあると思います。
【総評】69/100→5点刻みにするため65点とします。
終わり悪ければすべて悪し。そんな印象が強く残ったゲームでした。
CLANNAD本編は安易なハッピーエンドと感じました。それを反省してか、本作は安易なビターエンドとなっていました。
…違うんですよ。ハッピーエンドがダメだったんじゃなくて、安易がダメだと思うんです。安易≒奇跡と言い換えてもいいかもしれません。
本作は奇跡がなくてよかった!なんて感想も見かけましたが、個人的には本作も十分奇跡です。もっとも、悪い奇跡≒悲劇ですが。
これがkeyや麻枝准の特徴であり、最大の強みというのであれば、自分には他の作品も合わないのではと危惧しています。
他にも積んでるので、プレイした際には手のひらを返せることを祈っています。
救いはD&Tがとても面白かったことですね。これがなければクソゲー認定して終わるところでした。もしこれからやる方がいれば、ぜひD&Tまでクリアして欲しいものです。
ちなみに、プレイ時間の内訳は本編10時間+D&T14時間です。