自分も、月20万以上他人に渡しながら1000万貯金できる稼ぎを得たかったなあ…
【プレイ時期】2023/2月
【グラフィック】4/5
全体的に可愛く描かれていたと思いますが、バトルの面もある作品としては迫力に欠けた部分もありました。日常ちゃんにも立ち絵が欲しかったですね。
【サウンド】BGM 4/5 ボーカル5/5
BGMについては、ミドルプライスとしては満足といったところでしょうか。パーフェクトとまでは言えませんが、値段以上のレベルにはあったと思います。
ボーカルは、OPのblue on blueが刺さりすぎて…作品の購入動機にも、このOPが大きく影響していました。
良くも悪くも今までのハニカムらしくなく、期待を持たせる曲だったと思います。
【システム】4/5
前回プレイしたハニカムの作品は春ポコなのですが、そこからの進歩が素晴らしいですね。マウスジェスチャー搭載とは、恐れ入りました。
一点だけ不満が。ボイスの音量、最大にしても小さすぎでは…
BGMの音量を大分下げても、それでも小声のボイスは聞こえづらかったです。もったいないなぁ。
【シナリオ】55/80
<共通> 8/10
妹と人魚と日常と。
楽しい日常も少し交えつつ、しかし全体に漂う重たい雰囲気はまさにシナリオゲーと言って良いでしょう。
テーマである妹、そして人魚の事件。両方が解決し、そして衝撃の事実が明らかになるところでOPという、素晴らしい完成度だったと思います。
気になるのは、完成度が高すぎてこの後個別でやることありますかね…?このまま終わっても大丈夫なような。杞憂であることを祈っていますが…
<直> 14/20
過去、そして現在。
直とイズミの過去を多く掘り下げたことで、キャラクターの出自が理解できたので良い点でした。直は健気で良きですねぇ…
また現在についても、抑えきれない愛情が双方から感じられる作りで、良かったんじゃないでしょうか。
人魚の生態はあまりに難儀ですね。人間と人魚の時点でハッピーエンドはなかったのかもしれません。こういう終わり方の割に、心に残るものが少なかったのが微妙な点数の理由です。
最後、なぜか返信があるという考察ポイントで終わりましたが…果たしてイズミからの返信だったのでしょうか?それはそれで、悠のためになれていない(まだ覚醒前なだけな可能性もあるが)ので、ハッピーとまでは言えずモヤモヤが残りますね。
余談ですが、イズミくんはまともに直とHできてなくて笑ってしまいました(1回目→過去編、2回目→手コキのみ、3回目→発情期のため暴走中)。描写がないだけで、どこかで愉しめていれば良いのですが…笑
<瑠璃> 11/20
二兎を追う者は一兎をも得ず…そんな印象の残るルートでした。
イズミと加納さん、瑠璃とイズナ、それぞれ話の主軸を張れるだけのテーマだったとは思いますが、結局どっちつかずになってしまっていました。
前者は、加納さんが亡くなる寸前になってようやく愛に気づく形。あれだけ嫌われていた人が実は…なのはちょっとやりすぎな気もしますが、悪くはないと思います。しかし、気づくのが遅すぎて取り返しのつかない状態だったような。生きて和解のシーンがあっても良かったと思いました。
後者はよりひどく、悠が喰われたにも関わらず、バトルの決着をつけることなく終わっちゃいました。エピローグで復学してるけど、それどころじゃないだろお前ら、と。敵と戦わないまま日常生活に回帰してるのは、違和感ありまくりでしたね。日常を過ごしてても、結局アレが襲いに来てバッドエンドのような…
悪いことばかり書きましたが、瑠璃というキャラは良かったです。新しいお姉ちゃん、甘々でした。声が少々大人っぽすぎるように聞こえたのは、実は年が結構離れているものと脳内で理解しておきます。
性格難で仕事はすぐに辞めたりするような加納さん、それでも月最低20万+貯金1000万作るとか最強すぎる…。自分の賃金と見比べて、泣きそうになるのでした。まる。
<悠> 22/30
駄妹カムバックですね。とはいえ、最終的に兄がいなくても何とかなったあたり、藍ほどのダメっぷりはなかったです。最低限の家事スキルもあるしね。
シナリオとしては…思った以上に音楽に重きを置いていたなあと。正直、イズナとのバトルがメインになるか、もしくは生きるか死ぬかの兄妹の究極の愛情ストーリーになると予想してたので、少々拍子抜けでした。
まあ、サブタイトルが悠久なる恋の歌なので、何にも嘘はついてないんですけどね。
その音楽パートがあまり面白くなかったのが残念でしたね。読んでいても、それどころじゃないでしょ君達と感じてしまい、没入できなかったのが惜しいです。
また、イズナもラスボスにしてはそこまでな感じで終わっており、少々物足りなさが。相羽が帰還したのは熱かったんですが…
最終的に、悠が生きていてくれたのは良かったです。誰にも理解されない愛、なんてキャッチコピーだったので、2人とも死亡エンドもあると思っていたので。
新田ガールと仲良くしていて欲しいですね。
【総評】72/100→5点刻みにするため、70点とします。
なんとも評価に困る作品でした。端々のフレーズは面白いのですが、根本的にシナリオゲーに分類される作品なだけに中途半端な印象を強く受けました。
バトル。愛。人魚。兄妹。色んな要素がありましたが、どれも描ききれなかったように思います。一点突破したほうが良い作品になったのではないかと。
題材はとても良かったと思います。今後、もっとシナリオゲーも書けるライターさんになるかな…と思いましたが、あまりシナリオゲーにはシフトしていない様子。
とはいえ、キャラゲーも水準以上に書けるライターさんなので、新たな駄妹に期待ですね。