演出の改善が素晴らしい。18禁版より断然エクストラ編が楽しいです。
マブラヴ単体なら70点、オルタの後なら90点
ですので間とって80点です。18禁版よりは＋10点と
言ったところでしょうか？
今となっては懐かしいマブラヴ無印の全年齢版ですが、
演出の改善はとても効果的で、特にエクストラ編の印象は
かなり変わりました。
解像度が上がり綺麗になった画面と、口ぱく。３D音声などのおかげで
かなりさくさくっと楽しめる、よいラブコメものにしあがっています。
初めてマブラブをプレイする人には絶対にこちらをおすすめしますよー。
今やると、かつてのマブラブは序盤のたるさがかなりつらいです。
プレイ当時はよく動くキャラに驚いたものですが、まだ演出のタイミング
等は練れていなかった感じがあります。
こちらは、エクストラ編がだらけることなくストーリが進みますので、
ここからが楽しいアンリミテッド編にいい感じでたどりつけるのではないかと。
ギャグのネタとか、描写は古いのでバーチャロンねたとかは、後のセガ
も合わせて考えると切なくなったりしましたが。
18禁要素は当然ないのですが、まぁあまりもともとエロは薄かったので
違和感はないですね。追加グラフィックは絵柄がかなり変わっているので
違和感があるのですけれど。別にいいと思うけど、どう～してもエロが欲しい
という人は18禁版をどうぞ。
追加要素として演出のほかに大きいのが楽曲の追加。
OPアバンdivergenceはオルタを知っていると「ああ」と思う
栗林さんらしい楽曲になっております。そして純夏と冥夜以外の
キャラに追加されたEDはそれぞれ印象が違い、かつ気合の入った
名曲たちです。個人的に 美郷あき｢傷は化石にならないけれど｣がお気に入り。
そして、アンリミテッド編のOPに前は少し浮いてるなぁというマブラヴに
かわり、奥井雅美さんで｢紫音｣なのは、おおアンリミテッドが始まる
という感じでよいですねぇ。
こちらはすでにオルタをクリアしていますので、かなりフィルター
の入った目でストーリーを読んでいますが、昔初めてやったころは
気付かなかった小さな複線やキャラ造形に気付くことが多く、
なかなか楽しかったですね。意味も無く、平和なシーンにマブラブの
インストゥルメンタル版｢夕暮れ｣がBGMに流れると泣きそうになるのは
何かの病気でしょう。
アンリミテッド編は、画面比率などがオルタと同じになったために
オルタとの間にあった印象の差がなくなりそのままオルタにつなげやすく
なっていますね。おもしろいのは、画面比率がワイドになるとゲームから
受ける印象が、すこしリアル志向というかシャープになりますね。
これは映画を見ている感覚が思い出されるからでしょうか？
戦術機特性のシーンとか少しワクワクっとしてしまいましたね、知ってるのに。
ためしに旧来のマブラヴでアンリミテッドをすると、ああゲームだなぁ
という印象がありました。
オルタをやって、その後にマブラヴをプレイすると、結構｢ただのラブコメ｣
って残酷な話なんだなー、と感じてしまいました。ここら辺の倒錯感というか
ある種のカタルシスを、既存のフェティッシュのカテゴリーを越えて感じさせて
くれる、ageスタッフはすごいなぁと思います。
というわけで、マブラヴの全年齢版はかなり楽しませてもらいました。
かつてのような飢餓感も無く(^^;)純粋にゲームとして楽しかったです。
旧版を持っている人もこれを気にやり直すのもいかがかと思います。
オルタは間が空いてないのできついですが、こちらはやり直す価値はあると思います。
エクストラの人たちが綺麗に口ぱくしているのを見るだけでもおお、と
思いますし、いい感じに懐かしいです。