FDというよりは本編でカットされた部分の掘り下げ及び何故か存在しなかった美鳥√による補完的な内容。内容は文句なしに面白かったと言えるがちゃんと本編でやれよと言いたくもある
菱吾√は内容的には本編の朔√のif兼裏話的な内容
全体的な流れを踏襲しながら成田とは別に裏で菱吾たんが何をしていたのか。誰と友誼を交わしていたのかということを描きつつ、最後はきっちりと復讐とは別に『菱吾』という負けられない理由を得て黒船と直接対決するなかなかに熱い展開。
こういう相棒というか半身というか、互いに信頼以上に信仰し合ってる主人公ヒロインコンビには正直弱いので多少の不満も許せはする。
他でも言われていたが、菱吾との過去を回想でのちょっとした説明レベルでなくしっかり語って欲しかったかな。戦場で珈琲くれた老人とか、成田が傷を増やして今に至る内容も見たかった。
あと彼を拾った某ロクデナシの師匠に関しても掘り下げて欲しかったとは思う。
まぁ本編で妹様とのあれやこれでいい印象皆無だった大義の心情が多少語られたのはよかった。
瑠璃に捧げようとも結果として裏切っていても、だからといって友を軽くみれるわけじゃない。彼の目に虹はまだ映っているという感じ。
美鳥はまさになんで本編にこれなかったの?な√
オンスロート化に触れつつも、他のクラウン(立場上か多少玉緒はいた)はシリアスに特に関わらない。
本編で言うなら美鳥→エル→朔の順番にやるべき内容
ちょっと駆け足気味兼本編での美鳥の事情的にのんびりできないので日常的な部分が不足しがち。
まさかエルの同類とは…腐っているのかは正確には不明だったが。
最終的に本編の後制作?だからかハムレットⅫの真価が発揮される√
作中でも悟った事を多く言い、ヒロインを導く成田が、『変化を恐れるな』と口にしながら過去の『復讐』に全てを費やすという矛盾に多少触れる感じ。
まぁそこも詳細には語られませんが。
結末的にはバッドエンドとは言わないがハッピーエンドでもないしんみりした終わり。
所謂俺達の戦いは~系ではないのだがやっぱり彼らにとってはこれからなのかな、と思う。
総評としてはFDというよりはアペンドに近い。
内容自体に不満はあまりないが、全てにおいて『本編でやれ』と言えてしまう。
それこそFDを求めるなら美鳥√のその先とか、空子√でちゃんと追いつけたのか?その後は?とか、玉緒√のその後の2人+菱吾とか。
エル√はその後どうすんだって感じだけど朔√も機構他世界の悪意と対峙しなきゃならないわけで。
こちらはあくまでアペンド的なものとして、るい智のような最後の最後までやりきってくれるFDを出してほしいかな。