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mafuterさんのサキガケ⇒ジェネレーション!の長文感想

ユーザー
mafuter
ゲーム
サキガケ⇒ジェネレーション!
ブランド
Clochette
得点
79
参照数
1504

一言コメント

いいお話でした。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

Clochette作品をやるときに「巨乳」よりも「爆乳」の方が正しい表現ではないか、と思うことがしばしばありますが今回もそんな感じでした。個人的には友梨亜のおっぱいをもうちょっと大きくしたくらいが適正なのですが、爆乳であることによってイロイロと表現()の幅が広がっていてイロイロと楽しかったです。ふぅ。いつもの絵師達から変わる次の作品はどうなるんでしょう。まったりとした環境だからこそ大きく育つとも言いますが、公式を見た感じ(Clochetteにしては)割と控えめな成長具合だと思います。
さて、同じゲームを扱いながら各ルートでちゃんと中身を変えていて、でグランドルートで(一応)全部のルートの総まとめをしていく話はなかなか面白かったのですが、特に面白いなと思ったのは璃々子と桜花でした。桜花ルート以外で毎回失恋する描写のなされる桜花を最後に攻略したが為に思い入れが強くなってしまったかもしれないのですが。みんなと遊ぶゲームが基軸になっているために桜花以外のヒロインとの絡みもいっぱい書いてあるんですが、その中でも、「実は私、秀穂に恋しちゃってた?」という気持ちに気づくまでの杏音や無条件に兄の幸せを願う璃々子の支え、そして光の龍討伐ミッションで徐々に集まってクリア、という「みんながいたから」的な表現が好きでした。
桜花ルートにもうちょっとシリアス+個人の葛藤を足したものが璃々子ルートだったように感じます。兄を好きになってしまう妹のその理由、そして兄妹そろって「相手を困らせないように」近づいたり離れたりする描写はよかったです(こういう表現はよくあることなのかもしれないが、今作が初めてだった)。個人的に、妹ゲーにおいて世間体との葛藤がある場合、お兄ちゃんのことが好きになっちゃったんだからしょうがないじゃない!と「開き直り」でゴリ押したものは嫌いだったのですが、このルートを通じて、「理由のある開き直り」なら、まだなんとか、なるんだなぁと感じました(璃々子ルートでもやっぱりちょっとモヤっとしてしまったところはあるんですけれども)。母親に相談しに行ったところは良かったですね。

余談ですが、友梨亜の1回目の2戦目は大変好きでした。あそこまで迫られたらイチコロですね。
あと遥そらさんの声の演技はやっぱり上手いですね。冴えた友梨亜のツッコミはその演技力あってのことだと改めて感じました。