さすがハニカム文庫、外さない。
ハニカム文庫シリーズ第三作となる「春季限定ポコ・ア・ポコ!」今作も当たりでした。
ハニカム文庫シリーズは前作、前々作と個人的に当たり作品を続けてきただけに今回も期待して臨みましたが、期待を裏切らない満足な仕上がりだったと思います。
以下各ルート短評。
・一桜
苗字がパッと読めないダウナー系ボケ担当ヒロイン。ピンク髪はエロい法則。
シナリオとしては主人公と同じく一年前春花を失ったことで心に傷を負い、傷の舐め合いに近い感じになっていたかな?
個人的に桜のキャラクターは気に入っているし、シナリオもあれでよかったと思う。が、まぁ言い方は悪いが前座扱いだったような気もする。
過去に縛られた後主人公に縋る様はなかなかに痛々しかったし、展開・結末にかけても僕個人としては好みでした。
・野々宮藍
愛すべき駄妹。駄妹可愛いよ駄妹。個人的には義妹より実妹が圧倒的に好きだがこの駄妹はアリ。むしろアリ。
この子についてはもうこの作品の魅力の8割が集約されていると言っても正直過言じゃないかもしれないレベルでキャラクターがいい。中の人いい仕事しすぎている。
シナリオとしては超絶ブラコンの兄離れがメインではあるが、クライマックスまで終始ギャグ調のキャラクターであるため飽きずに楽しめるしなにより可愛い。それだけで満足出来る。
・悠木夏海
恐らくメインヒロイン。優等生タイプで委員長タイプ。主人公のこと好きすぎる。
三人の中で一番過去(姉/友達の死)と真摯に向き合っているキャラクター。それだけで好感が持てるし、恐らく作中一番頑張ってる。欠点は主人公好きすぎることと天才肌だった姉に対して根強いコンプレックスを持っていることかな?
主人公を想い一人でコトをイタしたり自分が涙を飲んででも主人公のことを優先する辺り人によっては重く感じる子かもしれない。
シナリオとしては姉からの卒業、って感じかな?姉である春花は故人ながらもこのルートだといいとこ持ってったなと。
難点は双子の姉である春花(故人)と立ち絵・声優使い回しのため最初はちょっと判断がつけづらかったことか。
総評
ハニカムのこのラインはこれからも安心して手に取れる作品だと思える。
ミドルプライスで安定した仕上がりな上、基本的にサクサク読み進められるように作られているので途中でだれて投げ出したりということも少なそう。
そして圧倒的に駄妹がかわいすぎた。この駄妹一人のためにこの作品をプレイしても全く後悔はしないであろうと言える。
短所を挙げるとするならば音楽作品ながら作中で演奏シーンがごくわずかしかなく、基本的に練習も少しするだけですぐ仕上がる天才集団という点が少々鼻につく人もいるかもしれないってところだろうか。その欠点を上回る圧倒的駄妹の存在感があるが。