音楽…部?
この作品はひたすら同じ事を繰り返す。
音楽は楽しいもの、音楽は素晴らしいもの、音楽は美しいもの。
ライターが言いたいことはわかる。
音楽は人類が長い間に作り、磨き上げてきた、芸術の結晶だと思う。
でも何も伝わってこなかった。
すべてのシナリオを見終わったが
主人公が所属している音楽部とは何を演奏しているのか、
何がしたいのか最後まで理解できなかった。
クラシック?ジャズ?ロック?ポップ?
メンバーの演奏を聞くたびに
主人公は素晴らしいとか、凄いと呪文のように繰り返すが。
何を演奏しているかすら分からないため、置いてけぼり状態だった
また音楽部じたいが、よく分からなかった。
設定的には吹奏楽部や合唱部で浮いてしまう人間。
というかイタイ奴らが集まっている。
正直、音楽部自体が好きになれなかった。
式典や遊園地のBGM作りの依頼。成功しない出張演奏会がクラブ活動のメイン。
そしてメンバーの母親が経営しているバーで堂々で酒盛り。
いっちょ前に部室を使っており
吹奏楽部に楽しくない音楽だろ、ブウブウ文句をいうヒロイン。
たいして実績も作れず酒盛りばっかしてる、そんなクラブなんて潰れてもいい。
と思ってしまった。
そして何となく思ったのが
このライターって、この作品のシナリオを作る前に
音楽関係を調べたり、資料とかを作らなかったのだろうか。
全体的に音楽に関する話が少なすぎじゃないか?
自分のように、楽器を演奏したこともなく
専門的用語についていけないような人間に気を使ったのだろうと思ったが…
そうでもなかった。
学生が主体なのに、妙に酒の種類を紹介したり
PCの音楽作成のためのソフトを長々と紹介していた所を見ると
これ……ライターが好きな酒や、知ってる知識を書いてるだけじゃないか?
と思ってしまう。
そう考えたら、この作品の一番不可解な点の答えが見えてきた。
この作品の一番の謎。なぜ主人公を演奏者にしなかったのか?
主人公は音楽の本場・ウィーンからの帰国子女!といっても設定に意味は無い。
本当に意味が無い。じゃあ、なんでそんな設定にしたんだよ。と言いたくなるほど。
音楽部なのに演奏できないから、なぜかマネージャーというよく分からない立場になる。活躍は…思い出そうとしても、これといって思い出せない。
この主人公を演奏者にしないのは…もしかして演奏者を主人公にした場合
楽器の知識や、演奏の技術などを書かないといけないからだろうか。
演奏に関しての文章は、あるルートでドラムの技術を
ほんの少し書いたのが唯一だった。
雇用されたライターが自分が調べたくないから、書かないなど
そんな自分勝手なはずがない!と思う。そう思いたい。
バカゲーならバカゲーで吹っ飛んだ話にすればいいのに
個人ルートで何故か良い話にしようとしてるのが残念。
【総評】
エロはまあまあ
絵は自分的に完璧。一般的にいれば結構綺麗、作画崩壊も特になし。
この二点が、70点の大半。
シナリオは音楽がテーマという事を忘れて、
ドタバタの意味不明なクラブでの日々。という風に考えれば悪くない。
ヒロインたちは変人ばかり!という売り文句は微妙。
あんまりキャラ的にたってない。変人というよりイタイ奴ら
あとメインヒロインは、天才的な歌唱力・素晴らしい声という設定のため
声優さんが歌ってるシーンが苦笑いになる。いい声とは思うが。
声優さんが可哀想すぎる