色んな人がエシュリーの次回作に期待する理由が分かった気がする
時間泥棒といえる程の引き込む力を持ち、かつ長時間の作業をしないとまず
クリアできない作業量を用意したゲーム。エシュリー恐るべし
【システム】
エシュリーの他作品に関しては今作含めた三作品のうち2つを遊んだ程度のため
あまり詳しくないが、ダンジョンと戦闘システムは昔からのシステムを継承している書いている通り
ゲーム性の完成度は素晴らしい。遠距離攻撃キャラに盾キャラをセットにして進ませて探索するのか、
敵がこちらの領域に出てきたターンに魔法や弓で蜂の巣にするのもよし。
装備による属性攻撃などを考え、相手に合わせてスキルを設定でき、じつに自由に戦略を楽しめた。
魔導巧殻のRTSも消して悪くは無いが、こちらの完成度ぐあいと比べると差がありすぎるほど。
キャラの育成も楽しく、最初は戦力にならないキャラのレベルをチマチマ上げて
成長させ、装備を整えると一軍クラスのキャラになった時は感動すら覚える。
が戦闘システムと相反して、それ以外のシステムは正直手を抜いている感じすら覚える程に簡素。
アイテムや武器の作成も、ボタン一つでポン!で出来上がる。
ミニゲームを入れたりしたら、ゲーン自体が長くなりすぎるためしょうが無いが
作成している演出やら作成するための道具ぐらいアイテムとして出して欲しかった。
販売システムも同じぐらい簡素、客層の好みや値段設定やらは一切ない。
家の置物を自由に選択できるがデザイン要素を楽しむものではなく、ただパラメータに関係する程度。
もっと追求すれば本当に凄いゲームになったと思うが
けして大手では無い開発社としては限界なのかもしれない。
【シナリオ】
工匠ってなんだ?
すべてのルートをクリアしてそう思った。
要するに錬金術師を名前を変えただけだが、錬金術師は研究者だが
工匠は物づくりの職人らしい。
しかしシステムで書いたように、物を作成するという作業が簡略すぎて工匠という職業がイメージできなかった。
また主人公が凄い速度で階級を駆け上がっていくのだが、正直そんなに凄い事してるのか?
と置いてきぼり気味だった。それぞれの工匠の位の設定付けができておらず
階級上がっても、作れるアイテムが増えてー 探検出来る場所が増えたー
としか認識できなかった。実に惜しい。設定をもっと練って欲しかった。
どのルートでもラストあたりで主人公が重要な役職につき、
それまで町や森などの事件を解決していたのに突然、国の行く末に直接関わるような立場になってしまう。
キツイ言い方をすれば主人公は開始から精神的に成長しているようには感じない。
確かに責任などは感じているようだが、こちらが感じている主人公に対する評価と
ゲーム内での評価の差がありすぎて、本当に代表になるのかよ…唖然としてしまう。
シナリオや設定等で納得できない要素も少なからずあるが
創刻や魔導と比べても、世界観やシナリオはとても良いと感じた。
いちじるしく成長する都市と他の都市との微妙な関係。
開発に生ずる汚染問題や、他国や他種族との共存の難しさ。
名作などとは言わないが、何でもかんでも主人公にお任せーーという安易な話作りではないのが
実に読んでいてよかった。
【エロ】
結構よい。基本的に和姦だが、ヒロイン等が衣装によって
エロシーンは分けたのは良い。それぞれの衣装の特性が出ており良かった。
遊べるゲームでエロ要素で良いと判断できるとは思っても見なかった。
嬉しい予想外。
【総評】
エシュリーのソフトは自分を含め、詰みやギブアップ率が高い。
そういう人にこそ、今作はやってほしい。エシュリー初心者にはうってつけの一品だと思われる。
ただ注意しないといけないのは、やはり今作もゲームとして積む可能性も高いと感じだ。
攻略情報でヒロインのルート毎の難易度を確認してからプレイしたが
これが一周目で最難関のルートを選んでいたらまず諦めていた。それぐらいキツい。
また強制ゲームも気をつけた方がいい。自動セーブでターン毎にセーブされているが
長い戦闘ステージでは何十分もかかる場合もあり、ゲームオーバーでテンションのガタ落ちもありえる。
戦闘ステージでの一定ターンごとのセーブはするようにしよう