気分よく読めるファンタジー主人公最強物。ラスト付近は好みが分かれるかもしれませんが、それ以外は主人公が活躍する色んなストーリーのいいとこばっかり取ったみたいな感じで好きな人にはたまらない出来だと思います。私もこういうの大好きです。長文は完全にネタバレなのでネタバレOKの人のみ読んで下さい。
一言にも書きましたが、主人公が色んなタイプのヒロイン、色んな立場で気持ちよく活躍するシーンはどれも本当に良かった。
こんな色んなやり方を違和感なく入れることができる世界観と各キャラ達を作ったライターは凄いと思います。
敵対する?組織の凛々しい堅物指揮官と初めはそりは合わないが有能な主人公が事件を一緒に解決して相思相愛になって最後は共通の敵を倒して大団円
厳しい環境の中、仇に育てられて歪んだ愛情を持つに至った少女と罪悪感を抱える殺し屋の主人公がいて、仇であることをばらすと脅されたりといったお約束を守りつつ少女の危機?を救って大団円
世界のシステムとして死ぬことを義務付けられている聖女と聖女を信仰?していた主人公が、システムを知って互いの個を認め合って相思相愛になり、最後は偽装死の計画を練りお互い生き残って大団円
世間知らずで操り人形の王女と最下級の出の主人公が出会い、現実を知って成長した王女が主人公と共に国の巨悪を倒して大団円
世界を救う力を持ち、それを望むもずっと虐げられてきた不幸な少女と偶然出会った主人公が、相思相愛になって世界より少女が大事だと伝えるも、主人公のために身を捧げる少女
どれも見たことのある話なのに、一本道のストーリーで主人公が全て主体となって解決して違和感なく、逆にどれもいい話だと思えるように作られたこの作品は間違いなく傑作でした。
主人公も設定とかは完全に厨二ですが、世界観や環境の描写がきちんとしているのでそういった要素をあまり感じさせなかったのも良かったです。