全体の構成力やクオリティが非常に高く完成された作品。後半にかけての伏線回収の気持ちよさは流石としか言いようがない反面、前半部分ではその長さ故に少し退屈に感じてしまうかもしれないのが大変勿体ない。長文では感想ではなくこれからプレイする人に向けてすば日々との関連性やプレイする上での注意点を極力ネタバレ無しで
この作品をプレイする上で最も気になるであろうことが「素晴らしき日々」をプレイしている必要があるかどうか?ということである。
この問に対して一言で答えるのであればプレイしている必要性は「ない」となる。
もちろんプレイしていればよりニヤニヤ出来たり内容について気づけたりする部分は増える。
しかし直接的な繋がりはないためプレイが必須かと言われればその必要性は全くない。
逆にこの作品を楽しんだり評価する上ですば日々と比較してしまうほうが問題だと個人的に感じる。
今作は反哲学的な物語であって哲学的な物語であったすば日とは真逆の方向性を持っている。
すば日々とはテーマが精通しているだけであって全く別物の作品と考えて良い。
そのためすば日々のような作品を期待している人にとっては少し物足りなく感じてしまうかもしれない。
また今作は枕の過去作からH2Oのキャラやひま夏の舞台が登場する。
そのためプレイは必須ではないがすば日々同様に過去作をやっていた方がより楽しめるのは事実だ。
プレイする上での攻略順の注意点だがぶっちゃけ最初に稟or真琴を選べる以外は固定されている。
その稟と真琴の順番も個人的には稟→真琴を推奨する。
理由としては単純に稟ルートの方が取っ付きやすく他ルートへの含みも持たせるためである。
真琴ルートはライターが異なるためか他ルートへの絡みが薄く、内容も個人的には一番下であった。
そのためまずプレイするテンションを保つするためにも稟を最初にプレイすることを勧める。
それ以外のキャラのルート内容についてはまだ発売間もないためここでは明記しないが、
個人的には3章で各キャラに分岐したあとの4章からの展開がとても素晴らしいと感じた。
そのためこれからプレイする人は少し長いかもしれないがぜひとも最後までプレイして欲しい。
ネタバレせずに書ける内容としてはこれくらいが限界であるが、
総評価としてはシナリオ、絵、音楽ともにクオリティがとても高い素晴らしい作品だった。
楽しむコツとしてはあまりすば日々や伏線を意識せず軽い気持ちでプレイするのがいいかもしれない。
長い期間待った人もそうでない人もぜひともこの作品を楽しんで欲しい。