欠点だらけでも良作は良作
同メーカーの過去の作品をプレイしてないと、この世界の相関関係や
事件の真相を把握・理解し辛い作りになってる点は頂けません。
メーカー側で三部作の三作目と明記して発売してるのならまだしも
特に続編だと言う説明や宣伝が無いのは悪質と言わざるを得ません。
前作(深紅のソワレ)ではファンタジー関連のプロットがお粗末過ぎて
シナリオ自体は割と良いのに残念だった印象でしたが、今作でも
その欠点は解消されておらず、グダグダな設定でした。
さらにメインヒロインと思われるメルアリアの存在価値が無きに等しく
仮にメルアリアというキャラクターが居なくても今作品は何の支障も無く
成立するくらい気薄で、彼女だけが他の登場人物達との接点や絡みが
皆無で、初回ルート以外では完全な殺られキャラでしかないのは
如何なもんでしょう。
エロ関連だと、シナリオの構成及び展開的にHシーンを入れるタイミングが
難しいのは分かりますが、一人を除いて全員１回しかないのは流石に
どうかと思います。
それでいてメルアリアだけは7回もHシーンがあり、更にHシーン回想の
回収には複数回同ルートをプレイし直さないといけないシナリオ構成の
意図も図りかねます。
しかし、シナリオ勝負の中身は概ね良質で、二重三重に構成されてる物語
舞台(世界)で、次から次へと展開が変わるシナリオに気付いたらどっぷり
ハマり、一気にプレイしてしまうほど素晴らしい出来でした。
欠点も多い作品ではありますが、シナリオが優秀で一気に引き込む魅力が
あり、最低限ではありますが良作の条件は満たしていたと思います。