一粒で二度美味しい作品
物語の舞台はひとつでもシナリオの舞台をふたつに分けた構成は
中々面白くて良かったです。
双方の立場からまほろば市の現状と相関図が垣間見れ、今の状況を
愁いながらも現状を維持する事で精一杯な状態で、そこに余所者の
主人公を関わらせる事で変わっていく現状・・・・・この構成がとても
自然で良かったと思います。
タライ落しのしつこさやコテコテの芸風や2ちゃんネタのオンパレード
など極端すぎるギャグは賛否両論といった感じなので、万人受け
するコメディじゃないですけど。
先にも言いましたが、シナリオの舞台を御剣町編と鏡町編といった
具合に完全に分けてるので、日常シーンからして別物になり
関わってくるキャラ達やその関係も一部を除いて全く別になります。
鏡町編の時の久遠寺は凄く嫌や奴でしたし、御剣町編の彩音も
嫌いなキャラなのですが、御剣町編で久遠寺の立場が分かると
とっても可愛いヒロインだと感じ、これは彩音も同様です。
ライターさんの思惑として、こんなに可愛いヒロインなのに立場が
変わるだけで、敵対しなければならないまほろば市の異常な現状を
プレイヤーにも体感させてるのかな。
最後は反則技のファンタジーを織り交ぜて、強引にご都合主義へと
収束させる手腕は減点対象ですが、リアルやシリアスを追求した
純愛物ではないので、とんでも設定も許容範囲といって構わないと
思います。