長短色々有りますが、概ね満足出来ました。
プレイしてて真っ先に感じたのは、学生達は何で戦争してるの?という事でした。
円経済圏とか関東独立とか戦争のお題目は作中に提示されてますが、だからと言って
学生達が自ら進んで志願する程の理由になってるとは思いません。
関東軍に志願してる学生達は、関東側の真の戦争理由が単なる利権争いである事を
知っていますし、徴兵令では有りませんので志願しなければ無理矢理殺し合いを
させられる事も無いし、志願したから破格の賃金が支給される訳でもありません。
洗脳教育を受けてる訳でも無いので、関東独立の為に死ぬ事が義務とか栄誉である
という認識も持っていませんし・・・・・どう推論を立てても自らの命を捨ててまで
戦争に志願する理由が見当たらないんです。
まぁそれでもシナリオとしては面白かったですし、死地に赴く個々の心理や殺し合いに
対する個々の倫理観や葛藤、仲間に神風的特攻を命令する時の苦渋の雰囲気とか
リアルに伝わってきて作品クオリティとしてはとてもよく出来ていると思います。
鬱が度を越さないように戦死のシーンの大半を意図的に避け、きっと死んじゃった
んだろうな~と思わせる描写や後日『○○も死んだ』みたいなテキストだけで
済ます配慮もグロ嫌いの自分としては高評価できます。
(美樹の内臓がはみ出しちゃうシーンとかCG描写されたら私はプレイ中断しちゃいます)
ぶっちゃけ、小難しいテキストは斜め読みして雰囲気だけを掴むようにして
各キャラ同士の会話や心理などを読み聞きしてれば割りと良作に感じました。