18禁ゲームの新たな方向性を予感させる作品でした
この作品の評価については、例外的に他作品の評価基準とは全く異なった基準要素
から90点をつけています。
シナリオ、各キャラ設定、日常描写、テキストレベルなど作品の核となる部分は
70点(標準値レベル)で、内容自体も極々有触れた純愛ストーリーです。
それでも名作級の評価をつけたのは、この作品の目玉であるグラフィックです。
一部を除けば現在、18禁ゲームのグラフィックは紙芝居と言われる背景+立ち絵と
イベント絵(1枚絵)で構成され、家庭用ゲーム機などのクオリティに比べると遥かに
見劣りするのが現状です。
それに対しこの作品では、作中の大半を3Dポリゴンで動かす事により、臨場感と
キャラの表情・仕草がリアルタイムで描写され、圧倒的な表現力を生んでいます。
確かに今までにも3Dポリゴンを使った18禁ゲームはありましたが、シナリオを
完全に排除しHシーンだけの作品や、多彩な表情や微妙な表現を必要としない
アクション系しかありませんでしたので、18禁ゲームの支流である純愛作品では
これが初めてではないでしょうか。
数年後、4GHz超のデュアルコアが支流になる頃には、エロゲー業界ではどんな
クオリティの作品に出会えるのか、そんな未来を妄想させてくれるゲームでした。