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leonidaskunさんのリベリオンズ Secret Game 2nd Stageの長文感想

ユーザー
leonidaskun
ゲーム
リベリオンズ Secret Game 2nd Stage
ブランド
イエティ
得点
83
参照数
1978

一言コメント

それはあまりに甘く、愚かな選択。 だが人間の選択だった。

長文感想

リベリオンズのクリア後感想を書きます。
私のブログからの引用です。ネタバレはありません。



黒河さんとマキオカレイさんのカップルだいすき


リベリオンズ SecretGame2ndStageをコンプリートしました。
プレイ時間は20時間程度。CG枚数は139枚。
シークレットゲームシリーズは今回が初プレイです。

ここからは簡単な感想を。ネタバレはありません。



比較的プレイ時間は短めですが、
話がかなり濃密で読み進めるのには相応の体力と集中力を使いました。
プレイ開始からだいたい3時間くらいで最初の山場が来るのですが
個人的には√B中盤からかなり面白くなってきました。
まぁ理由はいろいろありますが・・・マキオカレイさんがかわいすぎたんや・・・
あじ秋刀魚さんの名演技が光りますね。

シナリオ、キャラクター&CG、BGM、システムの4点で記述していきます。



まずはシナリオ。

原案はFLATさんのシークレットゲームCodeReviseと
その他シクゲシリーズのようですが
今回は大きくブラッシュアップされていると聞きます。
残念ながら僕はシクゲシリーズ未プレイのため
どのあたりが変わっているのかはわかりません。
ただ、シリーズ未プレイでも分からない点などは一切なく
今作だけできっちりと完結していました。

いわゆるデスゲームもので、2013年現在では正直なところ
「ありふれている」題材のひとつだとは思いますが
そこはさすがチーム月島といったところでしょうか。
緻密な設定(設計)、キャラの心情表現、物語の構成など
あらゆる面において申し分のない完成度を誇っており
最後の最後まできっちりと楽しむことが出来ました。
2点ほど「ん?こうすればいいんじゃね?」みたいに
ちょっとした疑問を感じたこともありましたがこまけぇこたぁ(ry

ただ、やはりすでにさまざまな媒体でデスゲームものを見てしまったが故に
新鮮味という部分では少し弱かったのかもしれません。



しかしキャラクターの位置づけや役割に関しては
それを補って余りある魅力にあふれていました。

個人的なオススメはぶっちぎりでまず蒔岡玲さん。ついで黒河さんですね。
玲ちゃんはシリアスな背景を抱えているにもかかわらず
リベリオンズの中ではギャグ要因なところがたまりませんw
このへんのさじ加減が本当に絶妙でここ最近プレイしたゲームの中でも
特にお気に入りのキャラクターになりました。

そしてこの玲ちゃんに影響を受けて少しずつ変わっていく
黒河さんや司さんも大好きです。
特に黒河さんはそれ以降も・・・ああ、この辺でやめておこうw
黒河さんだいすき(終了)

そして声優さんの演技が特に光っていたのは貧弱眼鏡もやしっ子の充さんです。
もうね、本当にかっこいいよこの人。
一枚絵に関して言えば彼の絵がたぶん一番好きです。
気の弱いオタクが本気を出したときの顔、まさにこの通りでした。
すばらしい絵を描いてくれた原画家さんとグラフィッカーの方に感謝。



BGMも盛り上がりどころの曲が本当にかっこよくて震えました。
オススメは「Language of the soul」と2ndOP曲の「戦場の絆」
前者はバトル前の緊張感を否が応にも高めてくれる名曲ですし、
後者はムービーの入り方が反則ですw

強いて不満を挙げるならサントラでの1曲あたりの収録時間が
短いことでしょうか。やっぱり2分弱じゃ物足りないですわよ。



システム面に関してはいつものイエティ。
個人的にはシステム画面でトータルプレイ時間と
テキスト既読の進捗率が即座に分かるようになっていたのが◎

その他ではゲームを読み進めるために重要なPDAの情報を
しっかりと確認ができるあたりも丁寧で良かったです。



僕はほとんど映画を見ないのであまり元ネタが分からなかったのですが
シーンタイトルはほとんど映画のタイトルなんじゃないでしょうか?
この辺はチーム月島さんの遊び心満載というか、
知っていれば「ああ~、なるほど」と思うところもあるのかもしれません。



ということで簡単な感想でした。

実は今回プレイする際、作品自体を楽しみにしていた以上に
すごく厳しい目でゲームを進めていたんですよね。
というのもルートダブルというとてつもない作品をプレイしてしまった後なので
どうしてもチーム月島さんにはものすごい期待をしてしまうというかなんというかw

で、そのあまりにも大きな期待を持っていたが故に
実は最初の6時間くらいはあまり楽しめてなかったのです。
ブログ感想を書くことを前提でゲームをプレイすると余計な雑念がまじって
純粋に楽しめなくなってしまうことがしばしばあるのですが、
まさに今回ちょっとその状態に陥ってしまって・・・
もっと頭をからっぽにしてプレイすればよかったと今更ながらに後悔しています。

とはいえ、最後までプレイした感想としてはやはり「面白かった」
と自信を持って言える作品でした。

凄惨で急激な展開があることに目が行きそうですが
その実は、緻密な構成とテキストによりじわじわと作者のメッセージが
「わかってくる」ところに真の面白さがある非常に深い作品でした。
最終章などは特にそれが顕著なのではないかと思います。