「・・・・・・ワールドエンド、世界の終わり」
いろとりどりのセカイ、非常におもしろい作品だったので感想を書きたいと思います。
前半は私のブログからの引用、後半にネタバレありの感想を書きます。
「・・・・・・ワールドエンド、世界の終わり」
いろとりどりのセカイ、コンプリートしました!
2ヶ月連続で神ゲーに出会う幸せ。
この喜びを一体どう表せばいいのやら。
シナリオ、絵、音楽、演出どれも最高でした。
もう褒めちぎるしかないもんね、うん。
プレイ時間は45時間くらいでしょうか?(うち体験版部分は8時間)
テキストはちゃんと全て読み、ボイスもほとんど飛ばしていません。
(つかさルートは若干ボイスを飛ばしましたが)
あと真紅ルートは結構難しい部分もあったのでたびたび
バックログ先生にお出ましいただきました。
序盤や他ルートの伏線が回収されていくのを噛み締めながらプレイしたので
終盤時間がかかったかもしれません。
でもあっさりと読み進めてしまうには惜しい内容だと感じたので
焦らずじっくり読みました。
連日の夜更かしプレイでかなり体力を削られましたが
睡眠時間を削ってでも先をプレイしたくなるほどおもしろいゲームでした。
以下、簡単な感想です。ネタバレはありません。
まず最初に言いたいのは「あすほぅの本気を確かみてみろ!」です。
ないすばでぃになったあすほぅこと観波加奈さん、
今作では真紅さんには及ばないものの素晴らしい活躍です。
アンダーリムの赤い眼鏡がかわいすぎるんです、いやマジで。
最初はコンタクトでずっといくのかと思いましたが
いやはや、いいところでちゃんと持ってきてくれましたね。
ロリ加奈も◎
この辺は中の人の演技が怖ろしく素晴らしいのも一役買っていると思います。
特に真紅ルートの加奈さんの演技は最高でした。
テキトーに書いているとまとまりのない文章になってしまいそうなので
ひとつずつ順に感想を書いてみようと思います。
<CG>
どうひっくり返しても素晴らしいとしか言いようがないわけで・・・
一枚絵のときの肌の塗りが若干淡くなったような気もしますが
星メモのときの絵や塗りが好きなら全然問題ないと思います。
真紅さんの金髪や加奈の赤髪がまぶしいと感じる方もいらっしゃるようですが
個人的には特に気になりませんでした。
どちらかと言えばつかさの緑髪のほうが
「ちょっと変わった色だなぁ」と思ったかも。
立ち絵も一枚絵もそうなのですが今回は表情差分が
めちゃくちゃ気合入っていると思います。
いや、もちろん前作でも相当すごかったんですが
司田さんの絵がさらにパワーアップしていて・・・
真紅さんや加奈の泣き顔とか、表情切り替わった瞬間に号泣余裕でした。
えっちな表情もさらにすごいことになっておりまして。
澪さんのイラマチオ(というほどではないかもですが)とか
エロすぎてディスプレイに頭突きかましそうなくらい
接近してガン見してしまいました。
GTさんの描く(たぶん)鈴さんもすごく好きです。
一枚絵は数えるほどでしたが、立ち絵もめちゃいいので満足です。
><な表情とかかわいすぎるもんね。気持ち褐色なのも◎
そしてまさか立ち絵すら伏線とはね・・・脱帽です。
<シナリオ、テキスト>
ライターが漆原さんということで正直なところ足踏みしている方も
結構いらっしゃるんじゃないかと思ったり。
(失礼極まりないですね、すみませんorz)
でもそこは安心してください。相当にすごいシナリオです。
結構長めのシナリオだとは思いますが
序盤→共通中盤の意外な展開→共通ラストの山場
→加奈澪鏡つかさルートで部分部分明かされていく謎
→真紅ルートで全てを回収大団円
という展開・構成が本当に素晴らしかったです。
攻略順は加奈さえ一番最初にやれば特に問題ないと思いますが
それでもやはり加奈澪鏡つかさ真紅がベストと思われます。
(真紅はロックがかかっています)
真紅ルートまで終わるとゲームの序盤から
いろいろな仕掛けや伏線がちりばめられていたことが分かり、
再プレイしたくなりますね。
いろセカのすごいところはいろいろと仕込みながらも
序盤の文章が電波だったり
訳が分からないものになったりはしていないところです。
(決してすばひびを悪く言っているわけではないですw
すばひびはあれが味であり良いところですし、僕も大好きです)
テキストは気持ち1ワードが長めな気もしますが
非常に読みやすく、わかりやすいです。
(1ワードが長めなのは今作においては良い点だと思っています。
決してテンポが悪くなったり、冗長になったりするものではありません)
普段はあまり見かけない漢字がちらほら見られるのも印象的でした。
どことなく中国&和風な雰囲気とマッチしていてすごく気に入っています。
ただ「そういうこと」がほとんど「そう言うこと」と表記されていたり
ほかにもそこは漢字じゃなくてひらがなじゃないとなんかおかしいんじゃ?
と思う点がちょくちょくありました。
(例えば「そうかも知れない」みたいな表現に違和感を感じる方は
この気持ちを分かっていただけるんじゃないかと)
あと終盤ちょっと誤字が目についたのもマイナス。
(嘘を付くとか)
<BGM>
星メモのときもBGMは素晴らしかったですが今回も全く負けていませんね。
澪のテーマ「Twilight scene」や
真紅と日記をつけるときの「紅い瞳に映るセカイ」が好きです。
盛り上がりどころでかかる「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」や
「アレセイアArrange」はダイレクト涙腺を攻撃してくるので要注意です。
そしてかかった瞬間に涙腺が完全決壊したのが「未来への祈り」
もう無理です、こんな曲掛けられたらわたしもう・・・
いろいろおつゆでちゃいましゅううう
「永久(とわ)の約束」や「Brand New World」のようなしっとりした
曲も聴けば聴くほどに心に響いてきてボディブローのように
じわじわと涙腺を破壊していきます。
後者はどことなく「翼をください」に
曲の雰囲気が似ていると感じるのは僕だけかなぁ。
<演出・システム>
星メモのときから個人的に大好きなシステムFVPですが
今回も変わらず素晴らしいですね。
演出としては単純な部類に入るかもしれないズームイン/アウトですが
タイミングやスピードが絶妙なのもあって
非常に効果的に働いていると思います。
笑顔時ズーム、泣き顔時ズーム、ふえーん時ズーム・・・
どれもこれも素晴らしいんだよなぁw
複数立ち絵表示時の視点横スライドもすごく良いと思います。
ネタバレになるのであまり突っ込んで紹介は出来ないのですが
背景絵やカットイン絵も非常に多彩で独特な雰囲気を醸し出しています。
商人の町でのとあるイベントの絵は
なかなかこういうゲームではお目にかかれない絵だと思います。キャーユウマサーン
システム面も細かく設定できて基本的には問題ないのですが
オートモードだけはあまり良くないですね。
一応会話文とモノローグ文の二種類でウェイト調整できるのですが
基本音声がある文章にウェイトって必要ないじゃないですか?
なので会話文のウェイトを0にする・・・わけですが
そうすると主人公の会話文が一瞬しか表示されなくなってしまうんですよね・・・
かといって音声終了後に間があるとやっぱりイラッとするし・・・
音声のない会話文はモノローグとして扱うか
別途ウェイト調整があればいいのですが。
最近はあまりオートプレイしないようになったので
特に問題はなかったのですが気になる人は非常に気になる点だと思います。
<キャラ>
キャラクターに関しては絵、声、性格共にどれも素晴らしくて
不快になるようなキャラはいなかったんじゃないかと思います。
(僕は千波や蒼ちゃんも洋くんも大好きな人なので参考にならないかもですが)
真紅さんはおそらく今後行われる人気投票でブッチギリだと思いますし、
加奈や澪も熱烈なファンがつきそうです。
鏡さんとつかさは攻略対象ではあるものの
上記3キャラに比べると軽めの扱いとなっている気がします。
真紅さんと加奈は中の人の演技も抜群で
声だけでもういろいろ悶えてしまいますね。
サブのあゆむきゅん、鈴さん、時雨さんはめちゃくちゃステキです。
特にあゆむきゅんと鈴さんは正直メインを
食ってしまうんじゃないかと思うほどの活躍で驚きました。
こちらも中の人の演技が本当に神懸かっていまして。
鈴さんの声は特に好みで、役柄にばっちりはまっていると思います。
というか鈴さんめちゃめちゃ好きだわw
好みが分かれそうなのが主人公の悠馬さんですね。
星メモの洋くんも結構受け付けない方がいらっしゃったようですが
そのへんどうなんでしょうか・・・
上から目線な意見になるかもしれませんが
嫌い、受け付けないと思う方は
もう少しじっくり加奈澪そして真紅ルートを噛み締めて
読んでみてはいかがでしょうか?
悠馬さんの話は心理面でもシナリオ面でも物語の中核を成す部分なので
この辺を上っ面だけ読み進めてしまっては
台無しになってしまう可能性がありますので。
まぁどうしてもネタバレになってしまうので
このあたりは批評空間さんに後日ネタバレ感想として挙げてみたいと思います。
たいした内容にはならないですけどw
以上、少し長くなったかもしれませんがクリア直後の正直な感想です。
僕は直接見たわけではありませんが(ツイッターでちらっと流れてきた程度)
発売前のフラゲ情報で結構ネガティブなまとめ情報が出回っていたようです。
しかし結局それはあまり信憑性のないものだったということなんでしょうか?
とにかく僕は非常に面白い作品だと思いました。
文句なしにオススメです。
話としてはきっちり完結しているのですが
えっちなシーン的に完結していないので(謎)
おそらくFDは作られるだろうと思います。
再び真紅さんのめしべとにゃんにゃんする日を夢見て応援していきましょう。
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ここからはネタバレを含む感想となります。
未プレイの方はご注意ください。
(できるだけ前知識無しでプレイしていただきたい作品なので
少しでもプレイしようと思っている方は全力で戻る推奨です。いやマジで)
ネタバレなしの感想でだいたいのことは書いたので
ここではキャラ別に印象に残っている点を少々。
あと、コンプから数日経ってしまっているのでうろ覚えどころか
大好きな加奈さんルートすら忘れていて泣きそう。
加奈さん。
眼鏡っ子きたと思ったらずっとコンタクトでがっくりしていたのですが
ちゃんと最後にはかけていただいて・・・満足です。
あすほぅ的な見た目と最初にクリア推奨キャラであることから
「またメアや夢さん的なキャラのかませ犬なんじゃ・・・」と心配しましたが
今回は違います。さすがに真紅さんには及びませんが
かなり重要な役回りですし、共通/個別共に大活躍でした。
共通での祟りの話や御霊送りを加奈自身のシナリオにうまくからめて展開しているのが好印象。
春夏秋冬のセカイを巡るシーンは抽象的な背景絵とも合わさって非常に素晴らしかったと思います。
春を運ぶ巨人で加奈だけ発情してしまうところとかほんとステキw
加奈ルートではずすことができないのはやっぱりあゆむきゅんの話ですね。
最初に出てきたときは全く予想できなくて素で「え?」ってなりました。
後から考えれば人間モードのときのいろいろな行動が
猫モードの話があってこその記述であったことにいろいろと気づかされ
「ホントにこのゲームのシナリオはすげーわ」と思ったものです。
加奈が脱落ヒロインになったときのフォロー役もばっちり。
神村さんの名演技(というかハマリ役)もあってサブってレベルじゃない活躍を見せてくれました。
ドアをぶち破るところとか・・・やだ、かっこいい・・・
加奈ルートラストで結局女の子だったことになっていますが
この辺も個人的には好きです。
時には悠馬への嫉妬も見え隠れするほど加奈のことが大好きな人が
実は女の子だったなんて胸熱じゃないですか!加奈×あゆむFDはよ。
ロリ加奈さんの話も、上述したように御霊送りの話とうまくからんでいてすばらしかった・・・
のですが正直ロリ加奈さんの声がかわいすぎてろくに覚えていないというw
真紅ルートでのロリ加奈さんボイスはさらに良かったと思います。思います!
決して泣いてはいけない理由に非常に得心したのも良かったです。
こういう秘密ってもったいぶった割に読み手からすると実はたいしたことない話だったりして
興が削がれてしまうことが多々あるのですがそんなことは全くありませんでした。
そしてついには泣いてしまう加奈さん。
「本当は泣き虫なんです」というセリフもあいまって胸を打たれました。
一点だけ不満だったのはキスしちゃった後の「悠馬さんの顔が見られない///」状態の加奈と
勘違い悠馬さんのやりとりでしょうか。
確かに当人同士では真剣なのかもしれませんが比較的冷静な読み手の立場から見ると
「こいつアホじゃないの・・・」と思ってしまうこともしばしばでして。
他のゲームや小説でもこういったシーンはちらほら見かけるので
こういうのが好きな人もいるのはわかっているのですが
個人的にはちょっと感情移入しにくいところだと思っています。
澪さん。
いろセカのエロス担当澪さんです。
自分の胸をぺたぺたさわるときの表情がすごく好きですグヘヘ。
喉奥まで咥えちゃうシーンを司田さんが描いてくれるとは思ってもみなかったので
あの一枚絵が表示されたときはディスプレイの前で
ありがてぇありがてぇと司田さんに向かってお祈りしたものです。
澪ルートで重要なのは鈴さんでしょうか。
死刑に関してのくだりがすごく印象的でした。
そしてそれを「あんなの嘘に決まってるだろ」とすぐにくつがえしちゃう鈴さんもステキ。
鈴さんは真紅ルートでも大活躍ですし、これまたサブってレベルじゃねーぞ状態。
澪ルートラストの異なるセカイが重なり合う表現は
悠馬にしか見えない真紅の正体の鍵となるのかと
プレイ直後は深読みしてしまったりしたわけですがそんなことはなかったw
鏡さん。
個人的プレイ前キャラランクでは1位だったわけですが
残念ながらシナリオ的には加奈澪真紅に比べるとあっさりした印象です。
決しておもしろくないわけではないですがキャラの役割としては
話の根幹にかかわることがないのでどうしてもサブストーリーのような形になっていますね。
お兄ちゃんの話がFDで補完されればまた広がりはあると思いますが
いろセカ本編ではそこにつっこむと話にブレが生じると判断されたんだろうと推測します。
つかささん。
鏡と同じくシナリオ的にはサブストーリー的な扱いです。
一途で頑ななキャラですが個人的にはもうちょっと賢いところも見たかったなぁという印象です。
こつこつとがんばってきたことがここぞというときに報われる展開は
王道ですが良かったと思います。鏡さんのナイスアシストも○
真紅さん。
とにもかくにも澤田なつさんの声がすばらしくキャラに合っていてステキです。
ツンでもデレでもない、絶妙な立ち位置とちょっと男らしい言葉遣いがたまりません。
どう考えても人気投票ぶっちぎりやでこれw
加奈ルートでの「エッチなのは嫌いだって言ったのに、私の前であんなことを・・・」は至高。
共通ラストで「ずっと悠馬といる」と言ったのに
加奈ルート以外では姿を消してしまっている点がちょっと「アレ?」と思いましたが
それでも本当に素晴らしいシナリオだと思いました。
(とはいえ澪ルートの佐川からの~真紅さん登場はめちゃくちゃ燃えたので何も問題ないですw)
最後の3時間における真紅さんの表情差分は頭に思い浮かべるだけでも
鼻の奥がツンとなるくらい素晴らしいものです。司田さんホントにありがとうありがとう。
”願いを叶えちゃいけない”のところとかほっぺたもあごも涙でぐっしょぐしょになったもんよ。
(このシーンのBGM「Brand New World」も最高すぐる)
セカイ再構築後の真紅さんの戸惑い~悠馬を探すwith BGM「未来への祈り」のところも壮絶です。
顔くっしゃくしゃのぐしょぐしょにして泣く真紅さんを見て
どうにかならない人間とかいないだろ・・・
真紅さんルートでキーになるのはやはり我らが主人公悠馬さんです。
全ての元凶と言ってしまうと陳腐な感じになってしまいますし、
それ故に少なからず嫌いになってしまう方がいるのもわかります。
最果ての古書店時代の彼を「人間的な視点」で見てしまうと許せない気持ちになるのは
当たり前のことですし、実際僕もそう思っていました。
でもそこを本当に「恋を知らない」、人間の思考が当てはまらない存在と考えて
読み進めればまた違った視点で楽しめると思います。
最後にはビンタ一発で許してしまう真紅さんの気持ちに共感するためにも重要じゃないかと。
そして最終的に”自分の願いを叶えないこと”を全うした悠馬さんが本当に大好きです。
ここまできて悠馬さんはようやく人間になったんだなぁと思うと本当に胸が熱いです。
藍に「どうしてお姉ちゃんの記憶を消しておかなかったの」と言われ、
「別れた後も自分のことを覚えてほしいというきわめて人間的なエゴ」を持っていたことに
自覚するあたりも悠馬さんが数十年人間のセカイで生活し、成長したことを表していて
個人的にめちゃめちゃ良かったです。
ここまでしっかり言及した漆原さんには本当に感謝です。
他にもいろいろ感じたことはあったのですが結構長い作品であったこともあり
忘れてしまっていることもあるので、機会があれば是非再プレイしたいです。
本当に素晴らしいゲームでした。
さて、今日も真紅さんの「どうせAだよ。それでも時どきブカブカだよ」を聞いて
気持ち悪い顔をしながらニヤニヤしますかね。