社会人同士の物語なのに学生より青春している
学生時代に両思いだったが、互いに恋愛に一歩踏み込めずに社会人となる。
主人公は中小企業で普通に社会人となるも恋愛とは全く離れた生活を、片やヒロインは非常に繊細な性格ではあるが愚直で言うべきことを言って人間関係が上手くいかずバイトを転々としている。
互いに社会に出て忙しくなり恋愛とはかけ離れていたが、偶然をきっかけに出会い、
主人公はぱっとしない人生に癒やしを求め、ヒロインは上手くいかない人生に癒やしを求めるのと同時に学生時代の思いに区切りをつけるつもりで肉体関係を直に持ちます。
この作品の良い所は、定番のずっとずっと変わらず強く好きだったという設定ではない所。
学生時代思い合っていても踏み出せず苦しい社会に出て揉まれて恋愛そのものへの余裕がなくなり互いに癒やしを求めてという意味が強かったが互いに足りない部分を補い合い人生の余裕を取り戻し距離を詰めていく所。
その微妙な距離感が非常に上手く描写されている。
そのもどかしさは社会人同士の物語ではあるが青春そのものである。
ロープラで一本道ですが個人的には良作品です。