主人公にもやもやする事があるかもしれない、というか今作の元凶
現代世界から平安時代に妹がタイムスリップをしてしまい、主人公と幼馴染は妹の行方を探している途中で同様にタイムスリップしてしまいます。
妹は平家に捉えられ、割愛しますが主人公と幼馴染は義経と静を名乗り源氏側から妹の奪還及び帰還を目指します。
1章は自分達が知っている史実通りに動けば源氏が平氏を打ち破れると知っているため、史実に沿った展開を自らの意思で行います。
前作MIBUROに似た感じですがこちらは転生者なので意図して史実をなぞっているため主人公として主体性を持って動いています。前作はただ歴史をなぞってるだけじゃんという批判があったのでそれを解消するため、このような形にしたのだと感じます。
設定上主人公がただ歴史をなぞるのは避けたい、が史実のルートも入れたいという狭間を彷徨ったせいか。主人公側にもやもやする流れが多々あった。
まず主人公側は妹を取り戻す。これを第一目標にしすぎていて、仲間をないがしろにしているような節が多々あります。
仲間は主人公を主として信頼しているのですが、一切自分達の現状を話しませんし、文中では一の谷で妹を取り戻す算段だったのでしょうが、妹を取り戻せれば現代世界に戻ってしまおうという考えで仲間の後のことは全く考えてない等の発言。
また史実をなぞるためでしょうが、自分がこうかなって思ったことを割と適当な価値観で判断していたり…
ちなみに主人公は歴史に詳しくないような設定。幼馴染は歴史に詳しい設定(解説役)で、幼馴染にどのような史実になるか聞いておくべき場面で適当な判断を下すときがあります。
また史実では義経は頼朝のために動く歴史ですが、そうするために頼朝が主人公の亡くなった兄に容姿が似ているため協力してあげたいみたいな流れを作るのですが、それも相まって何も考えず行きあたりばったり・・・みたいな印象が強まってしまった感は否めませんでした。
追記
その後3章までプレイしましたが主人公に成長は殆ど見れず。
ちょっと戦えるくらいで直情的に敵に向かっては仲間が盾になるというのを数回は見た。また頼朝は猜疑心が強いと自覚しているのに、説得する場面でも安易に行動して味方が全員捉えられる展開だった。
chushingura MIBUROと遊ばせてもらったけど一番最悪な主人公だった。
総評
chushingura以下、MIBURO以上という感じです。
主人公の魅力があまりないが周りのキャラは魅力的。
故に攻略キャラというか正ヒロイン2人だけというのはちょっとおもしろみがない。
演出などは流石インレ。非常に見ていて面白いし戦闘をだれることなく魅せてくれる。
不満点をかなり書いたがそこらへんの普通の作品より断然面白いし今後も歴史物は期待しています。