錬金術バカのヒロインが主人公に精液を提供させて生み出した、念じた通りに食べた相手の態度を変化させられるミカンをめぐる話。バカゲーとしか思えない設定だが、バカやってる部分はメインではない。そして、それ以外は小粒ながら良質という、このすれ違い。
システム 4/5 一通りの機能はある。
音楽 7/10 自己主張の弱い曲が中心。OPは妙に聞き心地が良い。
グラフィック 8/10 背景とキャラの塗りは高レベル。立ち絵のバリエーションは少ないか?
ゲームコンセプト 7/10 あるけミカン。非常に良い素材だが、もっと活用して良かったような。
キャラクター 12/15 定型的だがサブキャラを含め、ちゃんと生きている。ちなみに教師役、智子の設定が妙に深い。
シナリオ展開 14/20 伏線を含め、手堅くまとめられている。ただし、桃花ルート以外は短く感じた。
テキスト(台詞回し) 16/20 序盤に笑いを取ろうとしている部分を除いて、なかなか上手い。
特別評価 5/10 グラフィック、テキストに加点。
計 73
HPや体験版から判断して、不思議なミカンを使ったドタバタになるかと思っていたのだが…。
そういう展開は最初のほうがほとんど。
しかも、この部分のテキストは笑いを取ろうとして外しているところが結構ある。
まあ、途中からは問題なく読めるし、むしろ気の利いた台詞もちらほらしていて、読後感的にはOKだった。
さてこのゲーム、ドタバタじゃなければ何か。
実はちゃんと作られた正統派の作品。
ただし全体的に量が少ない感触。あるけミカンを使えばいくらでも話は膨らませられそうなので、もう少し頑張って欲しかったところ。
どうせなのでミカンに例えると、小ぶりだけど形が綺麗で、そこそこ甘い。そんな感じ。