前作の星空のメモリアが良かった為、期待値が高すぎたのが理由の一つであるが一番のマイナスの理由は主人公が嫌いにしかなれない点だ
このゲームの共通ルートは長い、起伏がなくつまらない
このゲームの真紅ルート以外のルートは、ヒロイン格差が生じていて面白くない
というマイナス点はこの際、目をつぶろう
それを差し引ても主人公だけで-300点位の点数を叩き出してくれるそんなゲームである
酷評をする前にひとつ言い訳を書かせてもらう
私は眠たいシナリオはskipしてしまう根気のない読者である
それ故にこのゲームのシナリオは斜め読みであり、理解力が届かなかった為の酷評かもしれない
なので正当性は少ないと思う
しかし、時間の余裕もなくつまらないものはつまらないと割り切ってskipを使ってしまう読者は自分以外にもいるはずだ
要はそういうユーザー向けの批評である
主人公が好きになれない理由、それはこのゲームのタイトル『いろとりどりのセカイ』にある
簡単に説明すると『いろとりどりのセカイ』とは主人公が贖罪の為に作ったヒロイン達のための世界である
これだけではわかりにくいと思うのでもう少し補足すると
主人公は神様で恋というものを知りたくて真紅から妹と幼馴染を奪った(妹と幼馴染は恋人であり話を聞く為)
聞くだけでは分からなかったので体験してみることにする(真紅の妹に言われたので)
下界に行ってみると人がほとんどいなくなっていた(神様が不在となったことで悪しき存在が悪さしたため)
下界に生き残っているのは真紅と他ヒロイン、後は鈴とあゆむのみ(深紅以外10歳ぐらい若い)
真紅と恋をするも、世界から人が消えていく(他ヒロインとか)
恋を知ったことにより、深紅から大切なモノを奪っていったこと、また他の者から未来等を奪ったことを悔やむ
鈴に世界を救う方法聞きにいったら自分が原因だと知る
贖罪の為に『いろとりどりのセカイ』を書き、その世界を真とする
大雑把に説明するとこんな感じだ(途中で説明が面倒になって適当な場所は多々あるが)
それを踏まえた上でお聞きしよう主人公のことを好きになれますか?
主人公は自分が原因で子供たち(ヒロイン)の命(未来)を奪うことになりました
そんな彼女たちが幸せになれることを望んで『いろとりどりのセカイ』をつくりました
彼女たちの物語は確かにハッピーエンドでした
であるがだ
何故、主人公と結ばれるのでしょう?
そこが腑に落ちないのだ
本当に彼女たちの贖罪への気持ちがあるのなら彼女たちに嫌われながらも陰で支えるそういうキャラになるべきではないのか?
彼女たちの未来を奪っておきながら嫌われたくないだから自分と結ばれることによってのハッピーエンドなんてちゃんちゃら可笑しい話ではないだろうか?
と私は思ってしまった
これだけなら主人公が好きになれないで留まるのだが読み進めていくと更にこういう風に捉えてしまうのだ
主人公が自分への罰として真紅と結ばれないということ課している
要は他のヒロインと結ばれれるのは真紅を諦める為
つまり、『贖罪の為』の『いろとりどりのセカイ』ではなく『真紅を諦める為』の『いろとりどりのセカイ』にしか捉えられなくなってしまう
過去の世界では鈴は主人公のことが大嫌いである、それなのにも関わらずこの蛮行を許すということが理解できない(物語として破綻していると感じてしまう)
そして真紅も良く分からないヒロインである、あれだけ神を憎んでいたのにも関わらず自分が愛した人が憎むべき人であるにも関わらず君がいないとダメなんだみたいな憎しみ0というのは正直理解できない
せめて、すべての償いとして未来永劫私に尽くせとかそういう台詞をだしてくれればまだ理解できなくもなかったのだが
更に言ってしまえば真紅の妹も気持ち悪い
最後、深紅と結ばれるために神様を真紅の妹が快く引き受けるのだが
あり得るだろうか幸せ絶頂期で恋人を殺されたそんな神様のために(姉の恋人だとしても)
まぁ、これはヒカリの方で納得できるようなできないような話があるから由とするが
ヒカリの方の感想はもはや言葉を失うレベル
このゲームのテロップのひとつ『主人公の罪の償いの時』
言葉でしか謝らない主人公に誰が納得できるのだろうか?
政治家が横領して、この度は誠に申し訳ありませんでした、もう二度としません。なので政治家としてこの先も続けていきますと言われて納得できないように主人公は言葉でしか謝罪をしないだ
例えば加奈は贖罪として共に過ごして欲しいというが真紅がいるからできないと言う
真紅一筋で良いと感じる人間もいるかもしれない、それにタイムリミットもあった
だとしてもだ償うとはそういうことではないのか、加奈と共に過ごし自分が愛している人間は真紅だけというのを言葉だけではなく形で伝えるべきではないのだろうか?
そして一番いただけなかったのは最後、主人公は本物の悠馬から許せるか?と問われ許すと即答する点だ
ここまでの道中で中身のない謝罪しかしない主人公がそんなことを言ってもこういえば全てが終わるという安易な気持ちでの返答にしか聞こえないのだ
本当に許せると言わせたいのなら、目の前で真紅を死ぬシーンを見せつけてその上で問うべきではないのか?
以上が感想になるのだが、斜め読みを良くするユーザーはおすすめしない、このブランドを初めてやるのなら星空のメモリアを勧める(個人的には80点超えの良作です)
シナリオ3点、絵20、音楽12点、声優20点、その他-500点総評0点となる