久しぶりのD.C.。かなりの期間を置いていたのが逆によかったかもしれない。思い出補正もあり感動した。(3/3 ちょっと追記)
1.序
約9年ぶり?のD.C.。私にとっての最初のD.C.は、初代のノベライズでした。最初に触れたエロゲ原作の創作物であり、当然その後のD.C.S.S.は高校生の時にリアルタイムで見ていた世代です。本作のOP、ダ・カーポⅢ~キミにささげるあいのマホウ~がすごく好きだったので、Ⅱをやってないのに久しぶりにⅢをやることにしました。
久しぶりにD.C.に手を出してよかった。自分にとってD.C.は中高時代のいろんな思い出の詰まった作品で、本作でも随所にみられる過去作品を想起させる箇所が本当になつかしく、また感動もするものでした。
得点は完全に思い出補正付ですが、まあこれも長期間続いてるシリーズの持つ力ということで。
2.D.C.とのつながり
たぶんいろいろとあると思うのですが、スタッフが入れ替わっている以上、まさか最初から本作のストーリーを想定していたはずがないと思います。にもかかわらず、きちんと初代の設定が生かされたストーリーになっていて、初代に思い入れがあって久しぶりにD.C.に触れた私には、一つ一つがグッとくるものがありました。初代を見た時には枯れない桜や魔法も、まあそういうファンタジーな世界設定なんだろうということで特に何も気にしていなかったのですが、それがよくここまでストーリーに生かされたなと。
特に印象的だったのが和菓子の魔法。初代ではその魔法の存在に特に意味は感じず、まあファンタジー世界の説明のための道具なのかなくらいに思っていました。その「そんな設定もあったな」程度の印象しかなかった魔法が、清隆とリッカとの絆の一つになっていく様は見事の一言。確か、純一やさくらが「おばあちゃんが和菓子を出してくれた」という話をしていたと思いますが、不老の魔法を止めたリッカが「和菓子の魔法が使えるくらいの魔力があればいい」と語る時にこれを思い出して泣きそうになりました。さくらと言えば、自分との関係がわかったさくらが、「可愛がってチェスを教えてあげて」と言ったり、3人で手をつなぐシーンも感動ものですね。
3.本作について
まず、先輩2人という構成にしたのがGJと言わざるを得ない!リッカもシャルルも、キャラ・シナリオ共によかった。D.C.S.S.を見ていた当時はアイシアがあまり好きではなかったのですが、シャルルの想いとアイシアに繋がりが見えるとアイシアへの印象も変わってきますね。それを抜きにしても、エトとのエピソードは純粋に感動できるものでした(正直このルートは最後のHシーンいらなかった)。
サラはちょっと家族とのエピソードの解決が軽くないかという気がしましたが、まあ可愛かった。姫乃については、当然音夢の系譜のキャラなわけですが、幸薄そうな感じだけではなく、自分が兄を守るんだっていう芯の強さがあっていい妹だったと思います。
あと、ラストシーンは本当によかった。キミにささげるあいのマホウがかかった瞬間に涙でそうになりました。
4.D.C.の今後について
ついにこの物語の根幹にある「枯れない桜」の秘密やその由来に踏み込み始めたわけですが、この後はどうなるのでしょうか。まだ全部は説明されていないし、その問題も解決したわけじゃないですよね?(Ⅱの話を正確にしっているわけではないのですが)。
現在、時系列上はⅢ→Ⅰ→Ⅱ→Ⅲとなっていますが、Ⅳはどこにくるのか。シリーズの幕を下ろすつもりがあるなら、当然その未来の話になる・・・のかな?リッカが親友との約束のために、みんなの希望を込めるために作った枯れない桜の木が、「危険だから枯らしたほうがいいもの」ではあまりに悲しいし、まさかこのシリーズがそんな終わり方はしないと思うので。きっと、リッカが桜に込めた願いは実現すると信じてます。
10年も100年後も変わらない、透き通るキレイなあいのマホウが、咲き誇る桜の下でキミを守り世界を変える力になりますように。
追記
Ⅱとサイドエピソードをやったのですが、桜の問題は解決しているということなのでしょうか?
リッカの作ったさくらとⅡ・Ⅲで初音島に咲いてる桜は別物で、サイドエピソードでさくらが帰ってきたときにはその桜の魔法の力はほぼなくなっているとすれば、もう枯れない桜は危険なものではないということになりそうですが。
ただ、Ⅲで枯れていた桜がまた咲き始めたという点がちょっと気にかかります。P.P.ではそのへんにも触れられるのでしょうか・・・?