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kuroさんの9-nine- ゆきいろゆきはなゆきのあとの長文感想

ユーザー
kuro
ゲーム
9-nine- ゆきいろゆきはなゆきのあと
ブランド
ぱれっと
得点
87
参照数
610

一言コメント

9nineシリーズの集大成

長文感想

発売初期にはヒロイン別のシリーズを出して当然売れないだろうし、まあまあの作品になると予想していた。 実際に1部作が出た時は凡作程度の評価を受け、「まあ、当然だな」と思った。 しかし2部、3部シリーズが出る度に評価は棒上げした。 そして4部作。
4部作は、今までのシリーズが築いた無数の伏線を、完璧に回収する緻密なストーリーが目立った。 そこに業界トップレベルのcgクオリティと演出で名作に生まれ変わった。

シリーズの中では優に最高の完成度を見せてくれた。
通常は「前作を超える後続作はない。」という言葉があるほど、後続作は前作に比べて評価が落ちることが多いが、この9nineは第1部より第2部が良く、第2部よりは第3部。が良い逆順構成の評価が進められた。 それだけ後続作はうまく組まれている。
何より"第4の壁"を崩すことに止まらず、プレイヤーが実際にストーリーを"観測"して"可能性"を作り出して運命を変える。

"9nine"の意味のように、プレイヤーも作品の主人公として含まれる演出を通して、作品により沒入することが出来たし、面白みが増した。

ロープライズとは思えないくらいの出来だった。