クトゥルフ電波ゲーかと思ったら人生観や死生観、物の見方、幸福とはなど身近なテーマに主題が変わっていき、最後はポジティブな気持ちで終われた作品だった
希少な哲学ジャンルのエロゲーなので満を持してといった感じで始めました 初めはわからないことだらけで哲学用語や文学用語、クトゥルフ電波が飛び交ってるので全然わからないと思いますが 複数視点のルートを進めていくごとに物語がスタートしてから集団自殺があるまでの時間何が起こっていたのか 異なる視点によっての見え方がどうだったのかがはっきりわかるようになり 事件があった村での出来事が明かされ現在の東京での学校生活に至るまでがつながるので 主人公である皆守周辺で現実に起こったことはほとんど理解できるくらいに説明されて 哲学の内容も違うシチュエーションで何度も説明されるので完全にではないにしても大方理解できてくるので難解であるという印象は受けませんでした そんな中でも理解できないポイントもあって 水上由岐が偏在できてどの水上由岐同士が同一存在であるかや 間宮卓司が皆守を乗っ取ることが出来た能力 禍々しい見た目の終ノ空や音無彩名はどういう存在なのか といったようなことは説明されないので解らないまま終わったのはちょっと心残りであると思います この作品ではメインとなる出来事はほぼ説明しきれるのに そのなかに超自然的要素がいくつかあって そこに対する答えが用意されてないのは やっぱりやるからには全て理解したいという欲求が生まれるので ちょっと惜しいところな気がしました まぁ考察の余地を残したといえばそれまでなのかもしれませんが・・・
最初はなにか電波な首謀者がいるのではないかと期待していましたが なんというか本当に電波だったりクソだったのはオリジナルの卓司とゲスだった登場人物にもならないカルトの教祖あるいは学校の不良どもくらいで メインキャラに関しては人生の玉突き事故という感じで恨むべき対象もなくて 結局丸く収まって最後は皆守と羽咲と由岐で幸福に向かっての生活へ踏み出して終われたのは哲学ゲーとしては予想外ですごくほっこりしていていいなぁと思ったのでやっぱり神ゲーだなぁと思いました
CGや演出や音楽に関しては空気のように良く出来ていて 批評するだけ野暮というものといった感じですね~ プレイし終わってからひまわり畑を見に行きたくなったほどです
いつ出るのかわかりませんが タイトルだけ発表されてる「すかじ」さんの次回作も必ず出してほしいですね